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由比ヶ浜南遺跡[ゆいがはまみなみいせき] 由比ヶ浜南遺跡(ゆいがはまみなみいせき)は、神奈川県鎌倉市由比ケ浜海岸で発見された遺跡。数千体の人骨が見つかったことから集積埋葬所の遺構とみられる。滑川河口部の西岸、鎌倉市由比ケ浜4-1101-2に位置する〔南雅代ほか、第19回名古屋大学年代測定総合研究センターシンポジウム平成18(2006)年度報告〕。 ==概要== 鎌倉海浜公園の地下駐車場を建設する際に見つかり、1995年から1997年にかけて発掘調査され、約4000体の人骨のほか、馬や牛などの獣骨も多数見つかった〔。約1000体の人骨が見つかった稲村ケ崎の遺跡と異なり、骨に刀傷などがほとんどないことから、合戦による死者ではなく、病気や災害などで亡くなった人の共同埋葬所と見られる〔 鎌倉市教育委員会、平成10年3月〕。 この場所のほか、鎌倉簡易裁判所や特殊養護老人ホーム鎌倉静養館周辺など、浜の大鳥居の辺りまで多量の人間や動物の遺骸が発見されており、由比ヶ浜一帯は鎌倉時代から江戸時代にかけての集団墓地であったと考えられている〔。鎌倉全体では200前後の集積埋葬遺構がある〔中世鎌倉の発掘 (2) 仏法寺跡と由比ヶ浜南遺跡をめぐって 『有鄰』第430号 平成15年9月10日〕。 発掘調査により、人口の増加とともに墓地の上にも住居などが作られるようになり、頭蓋骨は供養されたらしいことがわかっている〔玉川学園・玉川大学 協力 玉川文化財研究所〕。 聖マリアンナ医科大学の平田和明教授の調査によると、出土した人骨の平均寿命は24歳。国立科学博物館の篠田謙一のDNA分析によると、日本人には非常に珍しいハプログループを持つ個体も存在しており、それらは海外から渡来してきた人間であった可能性もあるという〔Kaken, 2004-2005〕。
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