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甲府鳥もつ煮[こうふとりもつに]
甲府鳥もつ煮(こうふとりもつに)は、山梨県で食べられている〔甲府鳥もつ煮MAP 〕、ニワトリのモツを砂糖と醤油で照り煮〔甲府鳥もつ煮 - 甲府市観光課 2012年3月6日〕し、町おこしを目的とした地元の料理。もつ煮込〔山梨県内では豚を使用したもつ煮込みも食される頻度も高く、飲食店の定番メニューとして浸透している(山梨は知られざる「もつ煮」天国!? - エキサイトニュース 2009年9月14日)。〕ではなく、甘辛く味付けし照りが出るまで煮詰めたものであり〔、「B級ご当地グルメ」〔甲府鳥もつ煮 - 「みなさまの縁をとりもつ隊」公式サイト〕のひとつに分類されている。 == 概要 == 同県内で「鳥もつ煮」と呼ばれているが、町おこしのために同県甲府市の名を採って「甲府鳥もつ煮」と呼ぶ事が始まった。また、同県内で広く食されることから、同県と同じ範囲にあった令制国・甲斐国の通称を採って「甲州鳥もつ煮」とも呼ばれる。 この地域における鳥もつ煮の発祥・伝播は、1950年(昭和25年)頃に「鳥のもつが捨てられていてもったいない。なにか安くて美味しいものができないものか」と甲府市内の蕎麦屋で考案したもので、それが評判となって他の飲食店に広がっていき、甲府の特徴的な食文化のひとつとなった〔〔〔甲府鳥もつ煮の誕生秘話 - 鳥林〕〔〔「秘密のケンミンSHOW」 2009年11月5日(木)放送内容 - 価格コム〕。ただし、鳥臓物を煮込んだ料理は地域独自・限定の文化ではなく、類似する料理は他の地域でも存在する(後述)。 鳥もつと総称される部位のうち、主に砂肝、ハツ、レバー、キンカンなど、以前は捨てていた部位を活用・工夫した料理である〔〔。牛や豚の内臓肉を使用したもつ煮込み(関東の煮込みや九州のもつ鍋)〔とは異なる。甲府市観光課のレシピや「奥藤(おくとう)」のレシピにおいて、基本の調味料は砂糖と醤油だけであり、作り方は鍋やフライパンに調味料を入れて煮立たせタレにし、泡立ったら鳥もつを入れて絡めながら煮詰め、タレに照りが出て飴状になって汁気がなくなったら完成である〔。大量の砂糖醤油を使ったタレで旨味を閉じ込めており〔、このタレ自体は焼き鳥で使用されるタレに類似している。 山梨県内では、蕎麦屋、ほうとう屋などの定番メニューとして認知されており「鳥もつ」といえばこれの事を指す。甲府市役所が発行する甲府市観光ガイドや甲府市公式サイトには甲府ブランドのひとつとして、ほうとうや煮貝などと並んで紹介されている〔甲府ブランド - 甲府市観光課 2012年2月29日〕。また県内スーパーの動向として、定番の惣菜としてよく取り扱われる時期から、2000年代頃では惣菜の種類が増えたこともあり店頭扱いが低下傾向の時期を経て、B-1グランプリ優勝後は再度定番の惣菜として置かれるようになった〔B-1優勝「甲府鳥もつ煮」地元のフィーバーぶり - エキサイトニュース 2010年10月27日〕。2008年の調査では甲府市近郊の蕎麦屋51店で当メニューを扱っており、前菜や酒のつまみ・蕎麦の定食・米飯の上にのせた「鳥もつ丼」で食べられている。甲府市役所の若手職員有志で結成された「みなさまの縁をとりもつ隊」という団体は、本料理の普及活動をメインに行っており、イベント時の宣伝キャラクターは「とりもっちゃん」・「えん丸くん」〔。甲府市内にはこれらに賛同して料理の基準を満たした「甲府鳥もつ煮のぼり旗」を掲げた店舗が多いが、独自の調理方法や具材を使用する店舗も存在する。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「甲府鳥もつ煮」の詳細全文を読む
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