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申楽談儀 : ウィキペディア日本語版
世子六十以後申楽談儀[ぜしろくじゅういごさるがくだんぎ]
世子六十以後申楽談儀(ぜしろくじゅういごさるがくだんぎ)、通称『申楽談儀』は室町時代に成立した、世阿弥の芸談を筆録した能楽伝書芸道論
== 概要 ==
永享2年(1430年)11月、世阿弥の次男で、観世座の太鼓役者であった観世七郎元能が、父がこれまで語った芸談を筆録・整理して、世阿弥に贈ったものである。題名に「世子(世阿弥の尊称)六十以後」とあるように、即ち観世大夫の地位を長男の元雅に譲り、出家した60歳より後の世阿弥の芸論を伝える書である。
後述のように他の伝書とは異なり、世阿弥自身の筆によるものではない。また聞き書きをそのまま収録したものであることからやや意味を捉えづらい、難解な点も多く、現在に至るまで字句を巡り議論が続いている箇所も少なくない。しかし世阿弥の実体験に基づく貴重な直話を多く収録しており、世阿弥自身の著述と同様か、あるいはそれ以上に重視されている。また中世芸能を知る上でも、欠かせない一書である〔表章「世阿弥と禅竹の伝書」(岩波書店『日本思想大系 世阿弥 禅竹』解説)〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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