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略字(りゃくじ)とは漢字について本来の字体から点や画を省略したもの、あるいはある文字に代わって用いられる字画を省略した文字のことである。一部の略字は日本工業規格(JIS)やUnicodeに登録されている。 現在の日本では、概ね以下の意味に用いられる。 # 正式に通用する文字を略記したもので手書きなどで用いられるが、正式な文書では用いられない文字(『働』の意味に用いられる『仂』など)。限られた業界・仲間内でのみ通用するものや、比較的広く使われるものがある。本項目ではこの意味に使われるものを中心に解説する。 # 正統とされている文字に対し、省略を行った文字。 ## 「当用漢字字体表」において提示された標準字体(新字体)や「常用漢字表」において「現代の通用字体」として示された字体には正統とされる印刷字体を簡略化した略字が多く採用され、現在の日本における漢字表記の規準となっている。(→新字体。簡略化の例、方法については、新字体#例、新字体#簡略化のしかたを参照のこと) ## 常用漢字表内の文字(表内字)に用いられた簡略化方法を常用漢字表に掲載されていない文字(表外字)にも拡張して適用し、簡略化を行った略字。JIS漢字(JIS X 0208)の1983年改定時に行われた字形変更によるものや、朝日新聞において用いられた「朝日文字」が代表例である。(→拡張新字体) 「略字」と似たような使われ方をする言葉に「俗字」がある。俗字は世間で通用するが正格ではない字体の文字であり正式に通用しない文字を指すこともあるが、漢和字典では正統とされている文字に対する異体字を指していう。 == 概説 == === 手書きによる略字 === 手書きなどで用いられるが、正式な文書では用いられない略字は古くから書き文字として用いられている歴史のあるものから比較的近年発生したと考えられるアルファベットを用いて一部分を置き換えたものまでさまざまである(実例は次節参照)。 * 「18px」(中国の簡体字である「(「|」+「ヽ」+「亅」の組み合わせ)」とは、字形が若干異なる)は「門」の略字として主にメモなどの個人的な筆記に広く使われているが、これは「門」の草書体が元になっており古くから使われている。 * 労働運動のビラなどでは「職」の代わりに「职」、「権」の代わりに「」(中国の簡体字と同じ)と略記されることが多いなど特定の文化において特定の略字が使われやすい傾向がある。例:ゲバ字 このような略字は「くずし字」と同様、日本漢字能力検定の採点の対象にならないなど正式な日本の漢字としては認められていない部分がある。 また、義務教育では略字を学ばせないことやOA化により手書きの文字に触れる機会が少なくなったことから現代人の間では略字が定着しているとはいえなくなっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「略字」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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