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疱瘡神[ほうそうがみ]
疱瘡神(ほうそうがみ、ほうそうしん)は、疱瘡(天然痘)を擬神化した悪神で、疫病神の一種である。 == 概要 == 平安時代の『続日本紀』によれば、疱瘡は天平7年(735年)に朝鮮半島の新羅から伝わったとある。当時は外交を司る大宰府が九州の筑前国(現・福岡県)筑紫郡に置かれたため、外国人との接触が多いこの地が疱瘡の流行源となることが多く、大宰府に左遷された菅原道真や藤原広嗣らの御霊信仰とも関連づけられ、疱瘡は怨霊の祟りとも考えられた。近世には疱瘡が新羅から来たということから、三韓征伐の神として住吉大明神を祀ることで平癒を祈ったり、病状が軽く済むよう疱瘡神を祀ることも行われていた。寛政時代の古典『叢柱偶記』にも「本邦患レ痘家、必祭二疱瘡神夫妻二位於堂一、俗謂二之裳神一(『我が国で疱瘡を患う家は、必ず疱瘡神夫妻お2人を御堂に祭り、民間ではこれを裳神という』の意)」と記述がある〔。 笠神、芋明神(いもみょうじん)などの別名でも呼ばれるが、これは疱瘡が激しい瘡蓋を生じることに由来する。 かつて医学の発達していなかった時代には、根拠のない流言飛語も多く、疱瘡を擬人化するのみならず、実際に疱瘡神を目撃したという話も出回った。明治8年(1875年)には、本所で人力車に乗った少女がいつの間にか車上から消えており、あたかも後述する疱瘡神除けのように赤い物を身に付けていたため、それが疱瘡神だったという話が、当時の錦絵新聞『日新真事誌』に掲載されている(右側の画像を参照)。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「疱瘡神」の詳細全文を読む
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