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疲労限度[ひろうげんど] 疲労限度(ひろうげんど、)とは、材料の疲労において、物体が振幅一定の繰返し応力を受けるとき、何回負荷を繰り返しても疲労破壊に至らない〔、またはそのように見なされる応力値のことである〔。疲労限、疲れ限度、耐久限度、耐久限などとも呼ぶ〔。材料の疲労強度特性の検討や設計応力の検討を行う際の重要な特性の1つとされる〔。 == 定義 ==
一般に、材料が振幅一定の繰返し応力を受けるとき、材料の疲労により、ある繰返し数で破壊に至る。繰返し応力の値を下げるに連れて、材料が疲労破壊までに至る荷重の繰り返し数は増えていき、長寿命となる。このような繰返し応力の大きさと荷重繰返し数の関係を表したのがS-N曲線である。S-N曲線で、負荷応力を下げていくと106回 - 107回辺りで曲線が折れ曲がって水平となり、無限回繰り返しても破壊に至らなくなるとされる繰返し応力の下限値が存在する場合がある〔。この時の応力を疲労限度(fatigue limit)または耐久限度(endurance limit)と呼ぶ〔〔。 繰返し引張圧縮、回転曲げや繰返しねじりなど、どのような荷重形式の繰返し荷重を与えるかによって材料中の応力状態は異なり、疲労限度の値も異なる。さらに平均応力の有無と大きさによっても疲労限度は異なる。疲労試験では平均応力0の両振り応力、または最少応力あるいは最大応力0の片振り応力による試験が採用されることが多い。そのため、材料の疲労限度を表す場合はどのような繰返し荷重形式による結果なのかを明確にして、両振り引張圧縮疲労限度、片振り引張疲労限度、回転曲げ疲労限度、両振りねじり疲労限度、などと表す〔。 S-N曲線における繰返し応力の大きさを表すのに、応力振幅と応力範囲(応力振幅の2倍値)があるが、通常、疲労限度は応力振幅で表す〔。しかし、片振り疲労試験結果の疲労限度については、応力範囲で表すこともある〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「疲労限度」の詳細全文を読む
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