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痛み分け[いたみわけ] 痛み分け(いたみわけ)は相撲における、勝負の判定結果のひとつである。 == 解説 == 取組中にどちらか一方または双方の力士が負傷・病気の悪化などのために、その後の取り直しなどで取組の継続が不可能になったときに宣告されるものである。星取表では「△」の印で表記される。現在では、幕下以下の取組でまれにみられるが、幕内ではほとんどない。十両以上においては、1964年(昭和39年)11月場所7日目の十両宮柱と清乃森との対戦が最後である。 なお、2005年(平成17年)5月場所7日目では、十両同士の五城楼対琴春日との取組で、琴春日の土俵際の突き落としに、五城楼は右膝を痛めてしまう。この一番に物言いが付いた後、取り直しの判定となった。だが、五城楼は膝の激痛に立ち上がる事が出来ず相撲が取れない状態で、審判委員達はそれぞれ取り直しについては五城楼の棄権と、琴春日の出場を確認した。結局この取組は琴春日の不戦勝、五城楼の不戦敗となった。さらに五城楼は、翌8日目の春ノ山戦も右膝の負傷が回復しないために不戦敗、2日連続での不戦敗という珍記録となった。 過去のケースであれば、この五城楼対琴春日戦の場合は両者に「痛み分け」と宣告されていた。しかし、「片力士が相撲を取れるのに、片力士が大ケガなどにより相撲が取れないからの理由で、勝敗をつけずに『痛み分け』とするのはおかしい」という意見が相撲協会内で多く出ていた事もあり、現在ではこの場合「(各片力士の)不戦勝・不戦敗」とそれぞれ判定することとなった。そのために、今後大相撲で「痛み分け」と判定されることは、双方が怪我・病状の悪化等の事情で取組不可能にならない限り、まず起こらなくなると予想される。 過去には1987年(昭和62年)3月場所の8日目、大関・北天佑と関脇(当時)・小錦との対戦で、土俵際もつれた相撲になるが、審判員らの判断で取り直しとなった。しかしその時、北天佑が小錦の全体重がまともに膝にのし掛かられて負傷するも、痛み分けは宣告されずに取り直しとなった。その取り直しの相撲では、北天佑が膝を痛がっているのを察した小錦が、北天佑のケガを庇いながらそっと寄り切って勝利したことがあった。この取組後「この状況ならば取り直しでは無く、痛み分けを適用すべきではなかったか」と、議論になったことがある。北天佑は翌9日目から途中休場、公傷(当時・現在は廃止)が認定された。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「痛み分け」の詳細全文を読む
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