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発火法[はっかほう]
発火法(はっかほう)は、火を起こす方法のこと。火を起こす方法にはさまざまなものがある。 == 概要 ==
火は人類の誕生以前から火山の噴火、落雷、自然発火などを原因とする自然火として存在した。人類の祖先が最初に火を手に入れたのは、自然に起きた森の火災の焼け跡の燃え残りからだったと思われる。人類が自力で道具を工夫して火を起こした古代発火法には、大きく分けて摩擦式、火花式(火打石)、光学式(水晶レンズ、反射鏡など)、圧縮ポンプ式(ボルネオ、ビルマなどの)があった。摩擦式発火法には、木片や竹片を強く押しつけて前後にこすりつける往復摩擦式発火法や、加工した木の板の凹みに木の棒の先端を押し当てて強く回転させる回転摩擦式発火法がある。 ヨーロッパの一部では、鉄の硫化物である塊状の黄鉄鉱や白鉄鉱に、硬い石(フリントなど)を削るように打ちつけて赤熱した火花を出し、その火花をある種のキノコの消し炭などの火口(ほくち)に移して火をおこす技術が1万年以上も古くからあった。黄鉄鉱の学名パイライトはギリシャ語で火の石という意味である。火打石の火花は、衝撃で削り取られた鉄の小さな粒子が赤熱して飛び散ったもので、ロバート・フックは溶融して丸くなった鉄の粒子を手製の顕微鏡で観察し、『ミクログラフィア』に記録している。 鋼鉄の普及とともに鋼鉄の火打金が作られると、多くの地域では黄鉄鉱の火打石や摩擦発火具に代わって広く普及した。ヨーロッパや中国、インド、日本でも、マッチが普及するまで、日常の火起こしには主に火打石(実際には火打金、火打石、火口の3点セット)が使われた。中央アジアやシベリアの一部民族、あるいは日本やヨーロッパなどの一部の宗教儀式には今でも用いられているが、湿度が高いと使いづらいことも多い。 人類が火を手に入れた最も古い方法は、落雷や火山噴火、フェーン現象などに伴う自然火災の残り火から火を採り、それを松明や火種のような形で運び、焚き火にして保存することだった。火種が燃え尽きないよう長時間もたせるには、燠火にして灰に埋めて保持する「火止め」という方法も工夫された。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「発火法」の詳細全文を読む
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