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白氏文集[はくしもんじゅう] 『白氏文集』(はくしもんじゅう、はくしぶんしゅう〔日本では従来「はくしもんじゅう」と呼びならわされてきたが、近年の研究により鎌倉期以降明治20年頃まで「-ぶんしゅう」であり、「-もんじゅう」は明治以後に生じた慣用であることが指摘されている。神鷹徳治「『文集』は〈もんじゅう〉か〈ぶんしゅう〉か」『東書国語』289・290、1988・1989ほか。〕)は、中国唐の文学者、白居易の詩文集。数次の編集を経て、最終的に75巻本として会昌5(845)年に完成、現在は71巻本が通行する。最初のものが長慶4(824)年に成り、『白氏長慶集』と名付けられたため、後世もその名を以て呼ばれる。白居易自身は『文集』とのみ称した。 == 内容 == 白居易は有能な官僚であり、詩のほか策林(政治問題を論ず)、百道判(官僚の裁決模範集)、制誥(詔勅)、奏状、墓誌銘など史料的価値の高いものを多く残している。また新楽府・秦中吟などの諷論詩には、当時の社会問題を反映したものが多い。白居易が親友である元稹に送った書によれば、自身の詩を諷論・閑適・感傷・雑律に分類し、特に民衆の生活苦などを描き、詩による為政者への諷諫を目的とした諷論詩に重きをおいたという(巻28「元九に与うる書」)。
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