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白造紙[はくぞうし] 白造紙(はくぞうし)とは、平安時代の故実書『簾中抄』(本項にて併説)の一異本とされる文書である。 == 概要 == 『白造紙』とは、故実書『簾中抄』の異本とされるもので、歴代皇帝(天皇)の記事が何代目まで書かれているかなどの内容から見て正治年間(1199年~1201年)ころに成立したと見られる。もともとは高野山正智院に所蔵されていたものであるが、調査のため東京帝国大学国語研究室が借り受けていたところ1923年(大正12年)9月1日、関東大震災により焼失してしまい、現在は当時撮影した写真だけが残っている。最古の『源氏物語』の巻名目録を含んでいることで注目されており、橋本進吉によって紹介されたことにより広く知られることになった。現在見られる流布本の『簾中抄』は南北朝時代まで書き継がれたものを元にして、江戸時代に書き写された写本のいくつかを校合したものであり、『白造紙』とは収録されている項目が少なからず異なっている。流布本に含まれているが『白造紙』に含まれていない項目と『白造紙』には含まれているが流布本には含まれていない項目が共に存在するため、単純にどちらかがどちらかから派生したのではなく共通の祖本からお互いが派生したのであろうと考えられている。流布本とは大きく異なるものの、冷泉家時雨亭文庫において最近発見された現存最古となる文永年間の成立と見られる『簾中抄』の写本とは比較的近い内容を持っている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「白造紙」の詳細全文を読む
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