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盗塁(とうるい)は、野球における攻撃側走者の進塁方法の一つ。走者が、安打、刺殺、失策、封殺、野選、捕逸、暴投、ボークによらないで、一個の塁を進んだときに盗塁が記録される〔公認野球規則10.07〕。英語名はStolen Baseで略記はSBが使われる。日本でも「スチール」(steal) とも呼ばれる。 == 概説・規定 == 最も一般的なのは、投手の投球時に走者が次塁に向けスタートし、投球を捕った捕手は刺殺を狙って次塁をカバーした野手に送球する。走者が刺殺されずに次塁に達することができれば盗塁が記録される。刺殺されてしまった場合には、盗塁刺、盗塁死(とうるいし:Caught Stealing、英略記:CS)が記録される。 アウトの数、得点数、走者の能力、野手の送球力などの試合状況がベースランニングも含めてすべての進塁を敢行すべきか否かの重要な決め手となるのである〔キャンパニス(1957年) p.217〕。盗塁はおおむね捕手ではなくて投手の隙を狙って行うものである〔キャンパニス(1957年) p.230〕。不必要なほど大きく足を蹴ったり、左肩を一塁の方に向け過ぎたり、これから投げようとする方向に少し体をかがめたりする癖のあるといった盗塁阻止に関して根本的な欠点を持つ投手が存在する〔キャンパニス(1957年) pp.230-231〕。また、一塁走者と面と向かっている右投手と違い、左投手は本塁投球と一塁送球の最初の動作が非常に似通っており、走者は騙されやすいため、基本的に右投手よりも左投手相手の方が盗塁を成功させるのが難しい〔キャンパニス(1957年) pp.231-232〕。 投手の投球が暴投や捕逸になった場合、この投球が打者に達するより先に走者が次の塁に向かってスタートしていれば、盗塁とみなされる(暴投や捕逸は記録されない)〔公認野球規則10.07(a)〕。盗塁を試みた際、送球がそれるなどで容易に1つの塁が奪えたときは、その送球を失策とせず、1盗塁を記録する。ただし、暴投や捕逸、悪送球などで2つ以上の塁を奪えた場合は、1個の盗塁と失策による進塁が記録される〔公認野球規則10.07(b)〕。また、刺殺を試みた野手が落球してセーフになり記録員がその落球を失策と記録したとき、刺殺されてしまった場合と同じく盗塁死が記録される〔公認野球規則10.07(f)〕。そのため、1回の出塁で2個以上の盗塁死が記録されるケースもある〔プロ野球初の珍記録!中島、1回に2盗塁死…西武 〕。 ヒットエンドランなどが実行され打者が空振りした場合でも、走者が進塁すれば盗塁、アウトになれば盗塁刺が記録され単独で走者が盗塁したものと記録は変わらない。足の遅い選手に記録されている盗塁・盗塁刺はこのケースが多い。最もよくあるパターンは一死でボールカウントが3ボール2ストライクになったときのもので、空振り三振と盗塁刺とで併殺となったものは俗に「三振ゲッツー」と表現される。 走者が盗塁を企てていたときに打撃妨害があった場合、盗塁を企てていた走者に1個の安全進塁権が与えられるが〔公認野球規則7.04(d)〕、この場合も走者の盗塁は認められる〔公認野球規則10.07(a)注2〕。 2人以上の走者が同時に盗塁を試みることはできるが、うち1人でも走者がアウトになった場合、他の走者には盗塁ではなく野手選択による進塁が記録される〔公認野球規則10.07(d)〕。 走者が盗塁を試みた際、打席に立つ打者がファウル、もしくはインプレーの打球を打った場合、盗塁は成立しない。飛球の場合は、走者の次塁への到達如何に関わらず野手が飛球を正規に捕球した時点で走者に帰塁義務が生じる(タッチアップの項を参照)。逆に盗塁によって得点した場合には、打点は誰にもつかず、走者の得点のみが記録される。 打者走者が一塁に出塁後、走者としてそのまま二盗、三盗、本盗と3つの盗塁を行ない得点を挙げることをサイクルスチール、パーフェクトスチール、ベーススチール・スウィーピングなどという。この際に記録される個人1イニング3盗塁は、甲子園の高校野球や日米のプロ野球では最高記録でありプロ野球では16選手が記録しているが、高校野球地方大会では1イニング4盗塁の記録も存在する。 高齢者同士による試合や障害者野球では禁止されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「盗塁」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Stolen base 」があります。 スポンサード リンク
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