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盲獣[もうじゅう] 『盲獣』(もうじゅう)とは、江戸川乱歩の小説である。博文館の『朝日』に1931年2号から翌年の3月号まで連載された。当時の乱歩が量産していた通俗もののひとつ。乱歩自身は本作を失敗作としており、桃源社版の「江戸川乱歩全集」刊行の際、後半の一部を削除している。 ==あらすじ== 浅草歌劇の踊り子である水木蘭子は、ある日恋人の使いと偽る自動車によってかどわかされ、見知らぬ地下室へと連れ込まれる。その薄暗い地下室で見たのは奇矯なオブジェの林であった。オブジェは女性のありとあらゆる部位をかたどり、色彩は奇妙だが手触りにおいては様々な器材を使った巧妙なもので、腕なら腕、唇なら唇とまとめて無数に並べられている。その地下室の主は水木の前に度々現れる「盲目の男」であった。 生まれながらの全盲である彼はそのなぐさみとして「触覚」の世界を見い出し、父の莫大な遺産を使ってそれを満足させる芸術を造らせ続けているという。やがてこの触覚の世界に没頭し、彼と共にこの地下室で暮らすようになる蘭子。しかし、蘭子に飽きはじめた男は、その本性を現し始める。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「盲獣」の詳細全文を読む
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