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領聖(りょうせい)とは正教会(ギリシャ正教)において、ハリストス(キリストを中世以降のギリシャ語で読んだ転写)の尊体(そんたい)・尊血(そんけつ)〔尊体・尊血の両方を合わせて御聖体(ごせいたい)とも呼ばれる。〕に聖変化したパンと葡萄酒を領食(りょうしょく)すること。日本ハリストス正教会の用語。 カトリック教会の聖体拝領、聖公会・プロテスタントの陪餐に相当する〔『キリスト教大辞典』(810頁、教文館、昭和48年改訂新版第二版)〕。 正教会では、相互間で承認を受けた正教会の信徒以外に領聖することを認めていない。 多くは聖体礼儀において行われるが、病床にある病人が司祭から尊体・尊血を受けるなどの場合もある。 ==概要== 多くのスラヴ系の正教会では、聖体礼儀で領聖する場合、領聖前に痛悔機密(告解)を受ける事を信徒に義務付けている。一方、ギリシャ系の正教会ではこうした習慣は無く、痛悔機密を毎回受けることなしに領聖が行われている。 聖体礼儀においては、聖爵(せいしゃく)〔「ポティール」とも呼ばれる。尊血となる葡萄酒が注がれ、尊体となるパンが入れられる杯。聖爵は多くの場合、様々に装飾されている。〕の中に尊血となった葡萄酒が入れられ、これに尊体となったパンが入れられる。信者はこの聖爵より、司祭が聖匙(せいひ)と呼ばれるスプーンですくった尊体・尊血を受ける。尊体(パン)だけや尊血(葡萄酒)だけといった片方だけを領聖する事は通常では無い。 但し、病人が固形物を嚥下出来ない場合などには尊血(葡萄酒)だけの領聖が行われる事もある。また、病床にある病人の下に御聖体を運ぶ際には、予め聖変化されて教会に保存されている聖体を用いる。これは、聖変化したパンに聖変化した葡萄酒を染み込ませたものである。 正教会では尊体となるパンには、発酵パン(プロスフォラ)が用いられる。無発酵パン(ホスチアまたはウェハー)を用いる西方教会とは異なる特色である。 領聖とは別に、聖体礼儀の最後に行なわれる十字架接吻の後には「アンティドル」と呼ばれる祝福された聖餅(パンの断片)が振舞われる。これは、洗礼を受けていない啓蒙者や正教会以外の他宗派の信者であっても、お祈りに参加した者すべてが祝福して招待され頂くことができる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「領聖」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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