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省略三段論法(しょうりゃくさんだんろんぽう、または省略推理法、説得推論、ギリシャ語:, enthýmema, 英語:enthymeme, エンテュメーマ)とは、(現代的な意味で)結論を導くために述べなければならない前提を述べない、略式の三段論法のこと。省略三段論法で、前提の一部を述べないのは、それが推定されるものだからである。「省略三段論法」という語は、より広義に、三段論法より不完全な形式の主張を指すことも時々ある〔Audi, R. (ed.), ''The Cambridge Dictionary of Philosophy'' - 2nd ed., pp. 257, 267. Cambridge University Press, 1999.〕。『弁論術』でこの語を定義したアリストテレスにとって、「省略三段論法」はありそうなことに基づいた修辞的な三段論法で、科学的な三段論法とは区別される。科学的な三段論法は実証を目的とするが、省略三段論法は説得を目的とするものである〔アリストテレス『弁論術』1355a、他〕。'', enthýmema, 英語:enthymeme, エンテュメーマ)とは、(現代的な意味で)結論を導くために述べなければならない前提を述べない、略式の三段論法のこと。省略三段論法で、前提の一部を述べないのは、それが推定されるものだからである。「省略三段論法」という語は、より広義に、三段論法より不完全な形式の主張を指すことも時々ある〔Audi, R. (ed.), ''The Cambridge Dictionary of Philosophy'' - 2nd ed., pp. 257, 267. Cambridge University Press, 1999.〕。『弁論術』でこの語を定義したアリストテレスにとって、「省略三段論法」はありそうなことに基づいた修辞的な三段論法で、科学的な三段論法とは区別される。科学的な三段論法は実証を目的とするが、省略三段論法は説得を目的とするものである〔アリストテレス『弁論術』1355a、他〕。 ==省略三段論法の各部== *ソクラテスは人間なので死を免れない。 *:この文は三段論法では以下のように分析される。 *全ての人間は死を免れない。(大前提) *ソクラテスは人間だ。(小前提) *ゆえに、ソクラテスは死を免れない。(結論) *:しかしここでは、小前提と結論のみが述べられ、大前提は推定されるもの、つまり暗黙の前提として省略されている。 *指紋が一致しないのだから、被告は無罪となるべきだ。 *:この文は以下のように分析される。 *もし証拠が被告に合わないのであれば、無罪を要求する。(大前提。述べられていない) *指紋は被告のものではない。(小前提。述べられている) *指紋は証拠である。(小前提。述べられていない) *ゆえに、被告は無罪となるべきだ。(結論。述べられている) *:しかし、この論法は不完全である。指紋が必ずしも犯人を指し示すものとは言えないからである。つまり大前提が疑問である。 省略された前提は、推論の中の疑わしいあるいは誤謬的な前提を曖昧にする効果的な方法でもある。一般的に、前提の誤謬(間違った前提に基づく誤謬。たとえば人身攻撃や「悪には悪(two wrongs make a right)」)は省略三段論法を招く。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「省略三段論法」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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