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真空の誘電率(, )、あるいは電気定数()とは、電磁気学の単位系を定める物理定数の一つである。単位系を定める為の人為的な定数であり、単位系の選択によっては現れない。 記号は が用いられる。 SI単位系における値は である(2014CODATA推奨値〔CODATA Value〕)。 SI単位系において、真空の誘電率は光速 、真空の透磁率 との間に の関係がある。光速度と真空の透磁率はSI単位系において定義値であり、これらと関係付けられる真空の誘電率もまた定義値となり、不確かさはない。 == 概要 == 電気的な場としては電荷に力を及ぼす場である電場の強度 と、電荷の存在によって生じる場である電束密度 がある。由来の異なる二つの場であるが、真空中において は に比例する。真空の誘電率はその比例係数として導入される。 電場の強度は / の次元 L M T Q を持ち、電束密度は / の次元 L Q を持つ。これを換算する真空の誘電率は次元 L M T Q を持ち、電荷の次元を含んでいる。基礎方程式系を定め〔基礎方程式系として、有理化の係数や静電気と電流(磁気)と関係づける対称化の係数に異なる選び方がある。〕、真空の誘電率の単位と値を定めることで、静電気の単位が定まる。 SIとは構成が異なるガウス単位系では、 としており、方程式の中に現れない。 誘電率は、電場に対する誘電体の応答を表す物性値である。「真空の誘電率」という名称から真空が誘電体であるかのような錯覚をしがちだが、真空の誘電率は次元換算のための定数であり、真空は誘電体ではない。誘電率は次元を換算する真空の誘電率と、誘電体の性質を反映する比誘電率の積として表される。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「真空の誘電率」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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