翻訳と辞書 |
矢代俊一[やしろ しゅんいち]
矢代 俊一(やしろ しゅんいち)は、 栗本薫の小説に登場する架空のジャズ・ミュージシャン。 ==人物像== ソプラノ/アルト・サックス・プレイヤー、フルーティスト。『ジャズ・ジャーナル』誌上での人気投票において、サックス部門、フルート部門で15年連続トップとなり、またCMにも出演するなど、ジャズ・ミュージシャンとしては異例ともいえる極めて高い人気を誇り、《ジャズ界の貴公子》などと呼ばれる。プレイヤーとしての評価も極めて高く、卓越した技巧と類まれなセンスに裏打ちされたそのプレイは、多くの人から天才と評されている。とりわけ、サミー井上(ベース)、結城滉(ピアノ)、森村類(ドラム)と結成した第1期矢代俊一カルテットは、日本ジャズ界のベスト・セレクトであるとの評価を受けた。近年では、作曲家としての活動も活発になり、舞台・ドラマ・CM音楽、ポップス歌手のアルバムなども手掛けるようになった。また、歌手としても活動を始め、なかなかの美声を聴かせている。所属事務所は『ニュー・オリエンタル・グルーヴ』。 風貌は、少女めいた端正な細面の二枚目。長めの明るい栗色の髪、切れ長の二重の目、茶色の瞳。身長174cm、体重約50kg。年齢よりもかなり若く見える風貌と、えくぼのできる笑顔とで、女性からの人気が高い。芸術家らしく非常に繊細な性格だが、音楽のことに関しては熱くなりやすく、相手の見境なくつっかかっていくような強情、頑固で短気なところもある。育ちの良さからか、物や金にあまり執着するところはなく、その外見とあいまってクールな印象を与えるが、実際には極めて人恋しい性格で、おっとりとした、他人を拒めない人の良さを持ち合わせている。 プレイヤーとしては、あまりセンチメンタルなところがない、歯切れがよく理知的なサウンドを特徴としている。また、クールでセンシティヴな雰囲気から、理論派と称されることが多いが、本人の自己評価によれば、極めて感覚的なプレイヤーである。サックスは自分にとっての声である、というように、サックスに対する愛着は極めて強いが、のちにギターやシンセサイザーなども演奏するようになり、怪我のためにサックスの演奏ができなかった時期には、全編シンセサイザーのアルバムなども発表している。極めて敏感な耳の持ち主であり、演奏中のプレイヤーの気分の変化などを即座に聞き取ってしまう。どんな曲でも2度聴けば忘れることはないといい、レパートリーは、完璧に演奏できるものなら2千曲、うろ覚えのものまで含めると5千曲にのぼるという。 作曲家としては、デビュー当時は、正統的なオーソドックスなジャズを創出していたが、その作風は年々激しく変化し、これまでにロック調、ゴスペル風、エスニック風のものからフリージャズまで、極めて幅広い作品を世に送り出している。本人によれば、これは常に同じところに留まっていたくない彼の性向のあらわれであるという。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「矢代俊一」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|