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マリーの部屋[まりーのへや]
マリーの部屋マリーの部屋は1982年に哲学者フランク・ジャクソンによって提出された思考実験である。思考実験の内容は以下の通りである。 |
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白黒の部屋で生まれ育ったマリーという女性がいる。 マリーはこの部屋から一歩も外に出た事がない。 つまりマリーは生まれてこのかた 色というものを一度も見たことがない。 |
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マリーは白黒の本を読んで様々なことを覚え 白黒のテレビを通して世界中の出来事を学んでいる。 |
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マリーは視覚の神経生理学について世界一線レベルの専門知識を持っている。 光の特性、眼球の構造、網膜の仕組み、視神経や視覚野のつながり、どういう時に人が「赤い」という言葉を使うのか、「青い」という言葉を使うのか、など マリーは視覚に関する物理的事実をすべて知っている。 |
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さて、彼女がこの白黒の部屋から解放されたらいったいどうなるだろうか。 生まれて初めて色を見たマリーは 何か新しいことを学ぶだろうか? 仮にマリーが何か新しい事を知るとしたら、定義よりそれは物理的な事実ではない。 その場合 唯物論(物理主義)は偽である。
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マリーの部屋(マリーのへや、Mary's Room)またはスーパー科学者マリー(スーパーかがくしゃマリー、Mary the super-scientist)とは、フランク・ジャクソンが「随伴現象的クオリア」"Epiphenomenal Qualia" (1982)、さらに「マリーが知らなかったこと」"What Mary Didn't Know" (1986) という論文の中で提示した、哲学的思考実験である。この思考実験は、性質二元論または中立一元論の立場から物理主義(心的なものも含む宇宙は全て物理的なものであるという立場)に対して展開されるもので、しばしば知識論法(Knowledge Argument)とも呼ばれる。最近、この思考実験が発表された後に出来した議論がまとめられ、『マリーに首ったけ』"There's Something About Mary" (2004) として公刊された〔"There's Something about Mary," Bradford Books, 2004. ISBN 0262122723〕。これには、ダニエル・デネット、デイヴィド・ルイス、ポール・チャーチランドなどの回答も採録されている。 == 思考実験 == フランク・ジャクソンが提示したのは、次のような思考実験である。 言い換えれば、色について知られている物理学的な事実は全て知っているが、一度も色を見たことがない科学者を想像するのである。ジャクソンは次のように問いかける。 :初めて色を見たとき、彼女は何か新しいことを学ぶだろうか?
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マリーの部屋」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Knowledge argument 」があります。
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