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短機関銃(たんきかんじゅう)は、拳銃弾を使用し手で保持して射撃する小型の機関銃のことである〔SUBMASHINE GUN、松代守弘、歴史群像83号、学習研究社、P92-98〕。サブマシンガン、機関拳銃(きかんけんじゅう)、機関短銃(きかんたんじゅう)とも呼ばれる。 英語の「サブマシンガン」(Submachine gun, SMG)は、トンプソン・サブマシンガンの発表時に小型機関銃という意味合いで造語されたものである。ドイツ語ではMP18の発表時に造語された「マシーネンピストーレ」(Maschinenpistole, MP)という語が用いられる。MPを逐語訳すると機関短銃、機関拳銃となるが、逐語英訳であるマシンピストル(Machine Pistol)は、フルオート射撃可能な拳銃を指すことが多い(マシンピストルの項目を参照)。第二次世界大戦頃までのイギリスでは、同種の火器を指してマシンカービン(Machine carbine)という語が使われていた。 メーカーや組織によっては、小銃弾を使用する小型のアサルトライフルにも短機関銃を意味する名称・分類を与えることがある。 == 概要 == 短機関銃は、近接戦闘に特化した銃である。 短機関銃の登場は第一次世界大戦に遡る。当時は塹壕戦が戦いの中心であり、浸透戦術によって塹壕に侵入しようとするドイツ突撃隊が新兵器の短機関銃を優先的に装備した。塹壕内の狭い空間での戦いは近接戦闘の連続であり短機関銃が適していた。従来の着剣小銃は長い銃身により射程で短機関銃に優越していたが、塹壕内では取り回しづらく、白兵戦や射撃を行うのが難しかった。一方、短機関銃は携帯性に優れ、狭い空間での取り回しが容易だった、塹壕内の白兵戦にも適していた。また、連射による制圧も行なえた〔。 その後、連発能力が低いボルトアクション小銃を補完する存在として、各国軍や警察に採用された。 第二次世界大戦が始まると、連射によって弾幕を張ることができる短機関銃は狙撃が必要な小銃に比べて新兵の訓練期間が少なくて済むこと、構造が単純で安価であることなどの理由から大量生産され使用された。第二次世界大戦後は、連射能力を有し、遠距離射撃にも対応できる突撃銃(アサルトライフル)が普及したため、短機関銃は小型・携帯性を生かした護身用途が中心となった。 従来の短機関銃は命中精度がかなり低く、誤射の危険が大きかった。しかし、1960年代にH&K MP5などの高精度の短機関銃が開発されると、特殊部隊や警察においても、それらを近距離戦闘用等に採用するようになった〔。 犯罪者が利用する短機関銃もまた大変な脅威になるため、多くの国では銃規制の対象である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「短機関銃」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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