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石がま漁[いしがまりょう]
石がま漁(いしがまりょう)は鳥取県鳥取市の湖山池で厳冬期に行われる伝統的な漁法。鳥取県の無形民俗文化財に指定されている。 == 概要 == 石がま漁は、湖山池西岸の三津地区だけで行われる他に類例のない特異な漁法である。越冬中のコイやフナの習性を利用した巧妙な漁法で、1655年(承応4年)以前から周辺の農民の冬の副業として行われていたらしい。 石がま漁は、石がま(石釜、石竈)という湖底から築き上げられた構築物によって行われる。石がまは水深2メートルほどの湖底から水の上に50センチほど顔を出すくらいに大小の石が積み上げられている。かまの内部には迷路のような魚道と、上から棒で魚道を突くための突き穴がある。最奥部には胴函という捕獲装置が設けられている。 1月下旬から2月上旬にかけての、寒いが波の穏やかな日に家族・親類総出の「石がま揚げ」が行われる。石の間に身を寄せている魚を、松丸太の突き棒で魚道の奥へと追い込んでいく。作業は4~7時間にも及び、この間は突き棒で絶えず石がま内部を突き続ける。突く手を休めると魚が外に出てしまうため、食事もおにぎりなどを片手に持って立ったまま行う。最後は胴函に落とし戸を入れて追い込まれた魚を漁網で一網打尽にする。コイ・フナ・ナマズ・ウナギ・ワカサギなどが多く獲れる。 石がまは1877年(明治10年)の最高時には86基を数えたが、老朽化や1943年(昭和18年)の鳥取地震による被害で、多くの石がまが損壊した。2002年から2003年にかけて被害の少ない石がまが修復されたが、それでも現在操業できるものは4基となっている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「石がま漁」の詳細全文を読む
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