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石川県(いしかわけん)は、日本の都道府県の一つ。本州の中央部、日本海側の北陸地方に位置する。 県域は令制国 の加賀国と能登国 に当たる。県庁所在地は金沢市。 == 概要 == 東西約100km、南北約200kmと南北に細長い形状をしている。県南部の加賀地方は西側に日本海の直線的な海岸線が続き、東側に両白山地の山々が連なる。南東部には県内で最高峰の白山 (2,702m) がそびえる。県北部の能登地方は日本海に向かって北東方向に突き出た半島(能登半島)となっている。このため県全体の海岸線の総延長は約580kmに及ぶ〔石川県の概要(位置、魅力、自然)(石川県) 〕。これはJR東海道本線の東京駅・神戸駅間 (589.5km) に相当する距離である。 気候は日本海側気候型である。西寄りの風が日本海を流れる対馬暖流の上で水蒸気を蓄えて雲となり、両白山地に当たって降水をもたらすことが多い〔「石川県の気象特性」金沢地方気象台 〕。都道府県別の年間降水量は5番目に多い〔「平成23年版石川100の指標」(石川県) 〕。特に冬は北西からの季節風が続くため降水量が多く、山間部は豪雪地帯となっている〔「石川の地形、地質、気象」石川県 〕。降雪時に雷鳴を伴うことが多く〔、この現象は鰤(ブリ)が獲れる時期と重なることからブリ起こしと呼ばれている〔「12月の気象~冬の雷~」気象庁 〕〔「冬到来 ブリ起こしに金沢で初雪」『北國新聞』2010年12月10日 〕。 県民人口は約116万人である。都市別では金沢市が最多の約46万人と約40%を占める。次いで多いのは白山市と小松市のそれぞれ約11万人であり、金沢市を中心に県南部の加賀地方に人口が偏在している〔『平成22年国勢調査人口等基本集計結果(石川県関係分)』石川県 〕。金沢市の人口は、北陸地方では新潟市に次いで2番目(北陸3県に限れば1番目)であり、北陸経済の中心地の一つとなっている。 2005年(平成17年)の従業者数約60万人のうち約65%が第三次産業に、約30%が第二次産業に従事している〔「平成17年国勢調査第2次基本集計結果の概要(就業状態別人口、産業別就業者数など)」石川県 〕。特徴としては、第二次産業の中では製造業の割合が高く、また製造業の中でも従業者の過半数が一般機械や電気機械などの機械関連で働いていることが挙げられる〔「石川県産業人材プラン(平成19年2月)」石川県 〕。1人当たりの生産用機械器具製造業出荷額では全国1位となっている〔「主要データ集 平成23年12月号」石川県 〕。 江戸時代に加賀国、能登国、越中国を領地としていた加賀藩は学問や文芸を奨励したことから、城下町の金沢を中心にして伝統文化が興隆し、今に受け継がれている〔「金沢市歴史的風致維持向上計画」(金沢市) 〕。金沢市では能楽の加賀宝生、織物の染色技法である加賀友禅、蒔絵を施した金沢漆器、茶道具に用いられる大樋焼などが伝わる。その他、輪島市の輪島塗、加賀地方の九谷焼など芸術性の高い伝統技術が継承されている。人口当たりで見た日本美術展覧会(日展)や日本伝統工芸展の入選者数は全国1位となっている〔。 石川県を訪れる観光客は2010年(平成22年)で約2,150万人と見られ、このうち約820万人が金沢市周辺、約680万人が能登地方、約660万人が(金沢市周辺を除く)加賀地方を訪れたとされる。主要観光地で利用者数が多いのは、金沢市では兼六園、金沢城公園、金沢21世紀美術館、能登地方では輪島市の輪島朝市、七尾市の和倉温泉、能登食祭市場、羽咋市の気多大社、同市と宝達志水町に跨る千里浜、加賀地方では加賀市の山代温泉、山中温泉、片山津温泉、小松市の粟津温泉、木場潟公園、白山市の白山比咩神社などである〔「統計からみた石川県の観光 平成22年」石川県 〕。 石川県の名称は加賀地方にあった石川郡に由来し、さらに石川郡との命名は本県最大の河川手取川の古名である「石川」に由来する。1872年(明治5年)、金沢県庁が石川郡美川町(現・白山市)に移転した際、その郡名により石川県と改名された。翌年、県庁が再び金沢に移転した後も県名はそのままで現在に至っている〔「しいのき迎賓館のご案内」石川県政記念しいのき迎賓館 〕。なお、金沢も市制施行前である当時は石川郡に属していたため、県庁所在地と県名に不整合はなかったといえる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「石川県」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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