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石黒ひで(いしぐろ ひで、Hidé Ishiguro)は、日本の哲学者。女性。本名の「石黒英子(Hideko Ishiguro)」名義も使用することがある〔https://kaken.nii.ac.jp/d/r/30212872.ja.html〕。 == 人物 == 東京大学教養学部の卒業論文テーマはシャルル・ルヌーヴィエの認識論〔石黒ひで「ウィトゲンシュタインを読む――反時代的考察のために」(『現代思想』26(1)、36-49、青土社、1998年)、47頁。また、ルヌーヴィエ研究に関連して、エティエンヌ・バリバールやオリヴィエ・ブロックとの学術的交流も持つ(ibid.)。〕。同大学を卒業後、フランスとイギリスに留学。オックスフォード大学では、ギルバート・ライルが指導教官(スーパーヴァイザー)となり、ピーター・ストローソンに論文指導を受ける。併せて、毎週マイケル・ダメットの研究室で開かれていた数理哲学の少人数ゼミに参加し、エリザベス・アンスコムから個人教授(チューター)として指導を受けた〔石黒ひで「アンスコムの行為論」、飯田隆編『哲学の歴史〈第11巻〉』中央公論新社、2007年、492頁。〕〔http://cahier9.seesaa.net/article/104451282.html〕。また、同時期にイギリス留学していた地球科学者で東京大学名誉教授の上田誠也とも交流を結んでいる〔http://www.geog.or.jp/journal/images/articles/121-3/N17.pdf〕。 1958年にはフランスのパリ郊外ロワイモヨンで開催された国際コロキウムに参加し、現象学を知的背景に持つフランスの哲学者モーリス・メルロー=ポンティと分析哲学者ギルバート・ライルの間で起きた「全く非生産的」な討論を目撃している〔野家啓一「科学哲学における解釈学的問題 」(名古屋大学グローバルCOEプログラム「テクスト布置の解釈学的研究と教育」、第13回国際研究集会報告書『哲学的解釈学からテクスト解釈学へ』)、123頁。〕。 英語で書かれた著書『ライプニッツの哲学』の初版は1972年にケンブリッジ大学出版局から出版され、ライプニッツ研究者のほか、バス・ファン・フラーセン、ヤーッコ・ヒンティッカ、ヘクター=ネリ・カスタニェーダなど現代の哲学者からも高く評価された〔石黒ひで『ライプニッツの哲学[増補改訂版]』(岩波書店、2003年)、viii頁。〕。 ロンドン大学での指導学生には倫理学者・政治哲学者のジョナサン・ウルフ〔http://www.theguardian.com/education/2013/nov/26/modern-philosophy-sexism-needs-more-women〕や、『Radical Philosophy』誌の編集委員を務めたアンドリュー・コリアー〔http://www.radicalphilosophy.com/obituary/realism-and-moral-being〕がおり、慶応義塾大学での指導学生には河野哲也〔http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kyoiku/kono/shokai.html〕などがいる。 2007年には石黒ひでに関する記念学術会議「Reading Wittgenstein: Conference in Honour of Hidé Ishiguro」がロンドンで開催され、ブライアン・マクギネス、マリー・マッギンなどがスピーカーを務めた〔http://www.ucl.ac.uk/~uctyjlz/IshiguroConference.htm〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「石黒ひで」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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