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破壊靱性[はかいじんせい] 破壊靱性(はかいじんせい、英語:fracture toughness)とは、き裂・き裂状の欠陥を有する材料に、力学的な負荷が加わったときの破壊に対する抵抗。定量的には、破壊力学で用いられる力学的パラメータである応力拡大係数やJ積分などで評価される。材料の破壊に対する粘り強さの特性を意味する靱性の具体的な指標の一種。 元々は不安定なき裂進展形式の破壊現象である脆性破壊に対する材料定数を探るために研究されてきたが、現在では安定なき裂進展による延性破壊も含めて破壊靱性の手法で評価することが行われている。延性破壊のように塑性変形が無視できないほど起こるき裂進展に対しては、弾塑性破壊力学パラメータのJ積分やき裂先端開口変位で評価する必要があり、破壊靱性もそれらのパラメータ値で代表される。静的に負荷に対する破壊靱性は静的破壊靱性と呼ばれ、衝撃荷重のような動的負荷に対する破壊靱性は動的破壊靱性と呼ばれて区別される。 同じ種類の金属材料で比較した場合、一般的傾向として、降伏応力や引張強さが高い材料ほど破壊靱性は低下する。あるいは、破壊靱性が高いほど、降伏応力や引張強さが低下する。よって、強度的により優れた材料の開発にあたっては、引張強さと破壊靱性の両方をバランス良く向上させることが求められる。 ==試験方法== 破壊靱性値を得るために、対象の材料から作成した試験片を用いて材料試験が行われる。ただし、負荷形式、部材形状に破壊靱性値は影響されて変動する。そのため、破壊靱性試験の方法は規格として定められ、共通化されてる。特に、平面ひずみ状態での破壊靱性は材料が示す破壊靱性値の中でも最少であることから、平面ひずみ破壊靱性は実際の設計などでも重要な指標として用いられる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「破壊靱性」の詳細全文を読む
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