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硫酸サルブタモール : ウィキペディア日本語版
サルブタモール

サルブタモール(Salbutamol)は短時間作用性β2アドレナリン受容体刺激剤であり、喘息慢性閉塞性肺疾患における気管支痙攣のリリーフに使われる。米国ではアルブテロール(Albuterol, USAN)と呼ばれる。
サルブタモールは世界中でもっともよく処方されている気管支拡張剤であり、吸入(定量噴霧式吸入器ネブライザー)、経口(錠剤、シロップ)の形で投薬される。吸入によって投与された場合、気管支平滑筋に直接効果をもたらし、速やかに気管支平滑筋を弛緩させる。吸入開始後ある程度のリリーフはすぐに見られるとはいえ、サルブタモールの最大効果は5~20分のあいだに起こる。
サルブタモールは気管支平滑筋のほかに、子宮平滑筋も弛緩させるため、早産防止のために静脈注射で投与されることもある(日本では用法外)。また、β刺激剤の副作用として脂肪燃焼、骨格筋増強の効果があり、海外ではダイエットやボディビルディングの目的でサルブタモールの錠剤が使用されることもある。
1960年代に英国ウェアグラクソ社アレン・アンド・ハンベリーズ部門によって開発(コードAH3365)、研究された。1968年にはネイチャー誌に、当時喘息治療に用いられていたイソプレナリンと違って、心拍数や血圧への作用を持たない気管支拡張剤として発表された。サルブタモールは1969年に英国でベントリン(Ventolin)の名前で販売され〔 〕、1980年には米国でベントリンが承認された〔 〕。日本では1973年にベネトリンの名前で販売された。
== 適応 ==
サルブタモールは特に以下の症状において使用される:
* 喘息発作
* 喘息および可逆性気道閉塞をともなう他の容態(慢性閉塞性肺疾患を含む)の維持療法のあいだの症候リリーフ
* 運動誘発喘息に対する予防
* 高カリウム血症(特に腎不全患者)
* 嚢胞性線維症患者には、臭化イプラトロピウムとパルモザイムとともにネブライザーで霧化する
β2刺激薬として、サルブタモールは産科においても使用を見い出されている。
サルブタモールの静脈注射は早産を遅らせるために子宮平滑筋を弛緩させる目的で使われる。
アトシバンやリトドリンといった薬よりは好まれるが、その役割の多くはより効果的で、
より忍容性が良く、経口投与できるカルシウムチャネル阻害薬ニフェジピンによって取って代わられている〔Rossi S (Ed.) (2004). ''Australian Medicines Handbook 2004 (AMH)''. Adelaide: Australian Medicines Handbook. ISBN 0-9578521-4-2.〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「サルブタモール」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Salbutamol 」があります。



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