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磁気流体力学 : ウィキペディア日本語版
磁気流体力学[じきりゅうたいりきがく]

磁気流体力学または磁性流体力学英語:magnetohydrodynamics)とは、電導性の流体を扱うように拡張された流体力学であって、電磁流体力学とも呼ばれ、またしばしばmagneto-hydro-dynamicsの頭文字をとってMHDと称せられる。
== 総説 ==
磁気流体力学の基本的アイデアは、電導性流体の中では流体の運動が磁場の変化をもたらして電流を誘起し、その電流と磁場との相互作用から流体への力を生じ、よって流体の運動自身が変化する、というものである。対象とする物質は主に液体金属(水銀など)とプラズマである。 そして基礎方程式として通常の流体力学の基礎方程式(ナビエ-ストークス方程式連続の式)と電磁場マクスウェルの方程式とを組み合わせて用いる。
磁気流体力学は 1942年に宇宙の諸現象研究の過程でハンス・アルヴェーンが発表した論文、すなわち今日アルヴェーン波として知られている磁場中電導性流体特有の波の存在を述べた論文から始まった。そしてアルヴェーン自身を含む多くの人々の研究により大きく発展し、今日では宇宙空間物理学研究や熱核融合研究の基礎として広く用いられている。アルヴェーンは「電磁流体力学の基礎研究、プラズマ物理学への応用」により1970年にノーベル物理学賞を受賞した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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