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マグネトロン
マグネトロン()は発振用真空管の一種で、電波の一種である強力なノンコヒーレントマイクロ波を発生する。レーダーや電子レンジに使われている。 == 構造と動作 == マグネトロンは他の熱電子管と同様、ヒーターにより加熱される陰極(カソード)と、加熱されない陽極(アノード)からなる。陰極は管球の空胴の中央に配置され、陽極はこの陰極を囲むように配置されるとともに、陰極に対して正の高電圧が印加されている。陰極をヒーターで加熱すると熱電子が放出され、陽極と陰極間の電界により陽極方向へ加速される。このとき、管球の軸方向に永久磁石などで強力な磁場が形成されており、電子はフレミングの法則に従い進行方向と直角な方向に力を受けて曲げられる。この作用により、電子は陰極と陽極の間にある作用空間と呼ばれる場所でサイクロイド曲線を描いて振動しながら周回運動を始める。陽極には規則的に形成された複数の空洞(キャビティ、cavity)があり、空洞の開口部をサイクロイド振動している電子が通過すると、空洞の共振周波数で空洞と電子が共振を起こし、マイクロ波を発生させる。こうして空洞に発生したマイクロ波を、結合回路を介して出力回路へ効率よく伝播させることで、マグネトロンの外へと導き出し、各種の利用が可能になる。この結合回路には電磁結合(ループ)型と静電結合(スリット)型などがあり、出力回路には同軸型や導波管型がある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マグネトロン」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cavity magnetron 」があります。
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