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神岡水電[かみおかすいでんかぶしきがいしゃ]
神岡水電株式会社(かみおかすいでんかぶしきがいしゃ)は、大正から昭和初期に存在した日本の電力会社である。 大手電力会社の大同電力と三井財閥に属する三井鉱山の共同出資により1922年(大正11年)に発足。神通川水系にて電源開発を手がけ、水力発電所を運営した。また軌道(通称神岡軌道)を経営する鉄道事業者でもあった。1942年(昭和17年)に解散。 == 概要 == 神岡水電株式会社は、当時神岡鉱山(神岡鉱業所、岐阜県)を経営していた三井鉱山(2009年日本コークス工業に改称)と、木曽川などで電源開発を手がけた大手電力会社大同電力の共同出資によって設立された電力会社である。1922年8月に設立。三井鉱山によって建設された水力発電所を神岡水電が譲り受けて運転する、という形で、岐阜県北部から富山県にかけて流れる神通川水系の河川(高原川や跡津川など)にて電源開発を進めた。最終的には3か所、出力合計3万150キロワットの発電所を運転し、年間約2億3,100万キロワット時の電力を発電した〔「神岡水電株式会社の回顧」234-235頁〕。発電した電力のうち神岡鉱業所の必要分は低廉な料金で三井鉱山に供給し、余剰分は大同電力へと売電した〔。 電気事業のほか軌道事業も営み、神岡軌道を運営して神岡鉱業所の物資輸送などに従事し、両事業を通じて年間約60万円の利益金を上げていた〔。しかし日中戦争下において電力国家管理政策が強化されると、1941年(昭和16年)に事業の柱であった発電所2か所に対して国策電力会社日本発送電への出資が指示される。翌1942年9月には残る発電所1か所と軌道事業を三井鉱山へと譲渡し、神岡水電は解散した。 神岡水電から日本発送電へと出資された2か所の発電所はその後、戦後日本発送電が解体されるにあたって北陸電力が継承している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「神岡水電」の詳細全文を読む
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