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神聖娼婦[しんせいしょうふ]
神聖娼婦(あるいは神殿娼婦、聖婚とも)は宗教上の儀式として神聖な売春を行った者である。その儀式を神聖売春または神殿売春という。 == 古代近東地域における神聖娼婦 ==
チグリス川とユーフラテス川に沿った古代近東にはバビロンのイシュタルの神殿をはじめとした多くの聖地や神殿、「神の家」が存在しており、ヘロドトスは『歴史』の中で神殿売春の慣習を伝えているが〔例えばジェームズ・フレイザー (1922), ''金枝篇'', 3e, Chapter 31: Adonis in Cyprusなど〕、多分に誤解を含んでいるという主張もある〔Stephanie Budin, ''The Myth of Sacred Prostitution in Antiquity'' (Cambridge University Press, 2009)〕。サミュエル・ノア・クレーマーの''聖婚:古代シュメールの信仰・神話・儀礼''によると、後期シュメールおよびアッカドの王サルゴンは、アキトゥと呼ばれる新年祭の10日目に神殿で行われる王と女神の結合の儀式に神聖娼婦を参加させることで、その正当性を確立させたとされる。西暦4世紀にキリスト教を奉じるローマ帝国皇帝コンスタンティヌス1世が女神の神殿を破壊し、キリスト教化したことによって、神聖娼婦の習慣は終了した〔エウセビオス, ''コンスタンティヌスの生涯'', 3.55 および3.58 〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「神聖娼婦」の詳細全文を読む
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