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福岡空港ガルーダ航空機離陸事故 : ウィキペディア日本語版
福岡空港ガルーダ航空機離陸事故[ふくおかくうこうがるーだこうくうきりりくじこ]

福岡空港ガルーダ航空機離陸事故(ふくおかくうこうガルーダこうくうきりりくじこ)は、1996年6月13日日本福岡県福岡市にある福岡空港で発生した航空事故である。
== 事故の概略 ==
1996年6月13日、福岡空港からインドネシアバリ島デンパサールを経由し、同国の首都ジャカルタに向かう計画であったガルーダ・インドネシア航空865便(DC-10-30、機体記号PK-GIE、1979年製造)は、午後0時8分に滑走路16を離陸滑走中に右翼第3エンジンが故障した。機長は離陸中止を決断し実行したが、すでに機体が僅かに上昇しており、滑走路内で止まりきれずオーバーランし滑走路端の緑地帯で擱座した。
擱座した際の衝撃で右翼のランディング・ギア(車軸)が燃料タンクを貫通したために炎上した。この事故で乗員15名・乗客260名の合わせて275名のうち乗客3名が死亡し、乗員2名・乗客16名の計18名が重傷、91名が軽傷を負った。また、救助活動や消火活動に従事していた消防士のうち53名が漏洩していたジェット燃料に長時間接触したことによる化学熱傷を負った。
また、事故機は滑走路をオーバーランした際、福岡空港南側に位置する福岡県道45号福岡空港線を横切った。事故発生時に県道を通行していた車両などはなかったが、事故発生直後の報道では「県道45号を走行中の、車数台、トラック1台が巻き込まれた模様」との誤報があった。
死亡した3名はそれぞれ座席番号34K、35J、35Kと機体右窓側に着席していたが、34K、35Kの2名については右側ランディング・ギアが胴体を直撃した衝撃で即死しており、35Jの乗客は気を失い焼死したと推測されている。その他の乗客は機体が全焼する前に脱出したが、脱出時に客室乗務員による避難誘導が十分に行われなかったとの指摘が多くの乗客らからあがった。これは乗客の大半が日本人であり、一部の客室乗務員の呼びかけが乗客に十分に伝わらなかったものと報告書は推測している。しかしながら、乗客の多くから乗員が乗客よりも先に脱出したとの批判は根強かった。また事故機に搭載された「安全のしおり」には英語とインドネシア語の表記しかなく、脱出時に非常口の位置を知ることができず混乱を生じたという指摘もある〔ガルーダ航空に限らず、タイ国際航空ルフトハンザドイツ航空エールフランス航空デルタ航空エア・カナダなど、日本に乗り入れている外国航空会社の多くで、「安全のしおり」に日本語表記が使われていない。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「福岡空港ガルーダ航空機離陸事故」の詳細全文を読む



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