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『秋刀魚の味』(さんまのあじ)は、1962年に松竹が製作・配給した日本映画。小津安二郎監督の遺作でもある。昭和37年度芸術祭参加作品。 ==概要== これまでに小津安二郎監督が一貫して描いてきた、妻に先立たれた初老の父親と婚期を迎えた娘との関わりを、娘を嫁がせた父親の「老い」と「孤独」というテーマと共に描かれている。また、笠智衆演じる父親と中村伸郎、北竜二演じる友人たちとの応酬が喜劇味を加えている。 主演の笠は孤独な父親を見事に演じたほか、娘役の岩下志麻も快活な演技を披露し、これまでの小津作品とは違った味わいを醸し出している。『彼岸花』『秋日和』に続いて高橋とよが「若松の女将」役で出演している。 この作品を発表した翌年の1963年、小津監督は60歳の誕生日に亡くなったため、この作品が彼の遺作となった。 1962年度のキネマ旬報ベストテンに第8位にランクインされたほか、毎日映画コンクールで東野英治郎が男優助演賞、岸田今日子が女優助演賞、厚田雄春が撮影賞をそれぞれ受賞した。1999年にキネマ旬報社が発表した「映画人が選ぶオールタイムベスト100・日本映画編」では第82位にランクインされた(同じ順位に『砂の女』、『椿三十郎』、『影武者』、『カルメン故郷に帰る』など)。 2013年、小津の生誕110年・没後50年を記念して、松竹と東京国立近代美術館フィルムセンターが共同でデジタル修復を行い、カンヌ国際映画祭クラシック部門で上映された。画像の修復にはかつて小津作品で撮影助手を行ったことがある川又昂が担当した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「秋刀魚の味」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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