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『科学戦隊ダイナマン』(かがくせんたいダイナマン)は、1983年2月5日から1984年1月28日までテレビ朝日系列で全51話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマ、および作中で主人公たちが変身するヒーローチームの名称。「スーパー戦隊シリーズ」第7作目に当たる。 放送時間は、スタート当初は毎週土曜18:00 - 18:30(JST)。1983年4月9日放送分(第10話)から18:00 - 18:25(JST)に変更された。 == 概要 == 「科学と夢」というテーマを掲げ、「ダイナミック」「ダイナマイト」といった動きのあるイメージを持ったキーワードを意識する形で企画が立ち上げられた本作品は、一方でそれらのキーワードの持つイメージをスーツやマスクといった造形物のデザインに反映し辛い〔ことから、安定した人気を持っていた野球をモチーフとして『野球戦隊Vリーガー』と名付けられて企画が進められた。 しかしどうコスチュームをアレンジしても、長い歴史の中で洗練されてきた実際の野球ユニフォームの格好よさには及ばないとの判断から、最初の撮影会の時点で胸にあしらわれていた野球のユニフォーム風の欧文ロゴを外し、従来の戦隊のイメージに近いデザインへと変更された。これに伴いタイトルも、本来のテーマやキーワードを踏まえた『科学戦隊ダイナマン』に改められたが、決定デザインの半袖スーツや、ブラックとブルーが取る一本足打法のようなポーズ、ダイナロボの合体コードである「グランドスラム」(満塁ホームランの意)などに「野球戦隊」の名残りが見られる。『ダイナマン』へと企画が軌道修正されてからはダイナマイトのイメージを重視し、また「魂の爆発」を作品の魅力の一つとしようという発想〔から、それを表現するべく爆発にこだわった作品となった。主題歌の歌詞にも「爆発」という言葉が繰り返し使われているほか、映像表現でもナパームや色粉を用いた爆発シーンが多用された。鈴木武幸プロデューサーによると「過去最高の火薬量」が使われたという〔。 また本作品の大きな特徴として、アニメテイストの導入があげられる。その代表的な例が、当時ロボットアニメで流行していた「美形キャラ」を実写作品に反映させた敵幹部・メギド王子の登場である。これは「敵方に魅力があることでヒーローも引き立つ」という鈴木プロデューサーのアイディアによるものであり、また鈴木プロデューサーがスーパー戦隊シリーズを担当する以前、美形キャラや大河ドラマ調ストーリーで人気を博した一連の長浜忠夫作品に関わっており、それらの要素からヒントを得たものであった〔〔。「アニメだからこそ実現可能ではないか」という理由からこのアイディアを不安視する意見もあったものの、素顔を出す物語前半をコスチュームの派手さで乗り切り、物語終盤では仮面のキャラクターであるダークナイトとして活躍させる、という手法によりこれを成功に導いた〔。 ストーリー面では、前作『大戦隊ゴーグルファイブ』での主役側の必殺技のパワーアップ劇をさらに発展させ、敵側がより強力な怪人を生み出して今までの必殺技が通用しなくなり、新しい必殺技を生み出して逆転するまでの展開を3話をかけてじっくり描いている。こうした正義と悪双方のパワーアップ合戦は、次回作以降さらにエスカレートしていくこととなる。また、シリーズ中盤には敵側のスパイ一家の苦悩を描いたストーリーが挿入され〔第31話。〕、さらにシリーズ終盤には、やはり当時のロボットアニメで流行していた大河ドラマ的ストーリーも試験的に導入された。戦隊シリーズ初の悪のヒーローである、ダークナイトの登場に端を発した敵組織の内紛が思わぬ形でダイナマンたちに波及し、そしてダイナマンの司令官夢野博士の知られざる過去が明らかになるドラマを絡めながら最終決戦へと至るもので、その重厚な連続ドラマ性は後続作品にも発展的に継承されていった。 なお、本作品ではシリーズ前半において熊本県阿蘇山や天草地方、終盤において静岡県浜松市の中田島砂丘にて地方ロケを行い、また夏季のストーリー〔第26話。〕でも熱海後楽園ホテルおよび城ヶ崎海岸でロケを行っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「科学戦隊ダイナマン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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