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種まき権兵衛 : ウィキペディア日本語版
種まき権兵衛[たねまきごんべえ]
種まき権兵衛(たねまきごんべえ、生年不詳 - 元文元年12月26日1737年1月26日))は、三重県北牟婁郡紀北町海山区に伝わる民話。これをもとにした権兵衛の種まき(ごんべえのたねまき)は中部地方に伝わる民謡。またことわざのひとつでもある。
== 民話 ==
権兵衛は当地の武士の家に生まれたが、父の上村兵部の死後は武士の身分を捨て、父の望みであった農家となり荒地の開墾をはじめた。
しかしもともと武士であった権兵衛には何もかもが初めてのこと。慣れない手つきで見よう見まねの農作業は、種をまくそばからカラスに食べられてしまうほどで、近隣の農家の笑いものになっていた。
それでもあきらめず懸命に農業を続けた権兵衛は、やがて村一番の農家になっていたという。
権兵衛は狩猟の腕にも秀でており、その評判は紀州藩主・徳川宗直の耳に届くほど。宗直の前で見事3発の弾を標的に命中。宗直が褒美に田を与えようとしたところ、権兵衛はこれを辞退し、代わりに村人の年貢を免じてもらって村人から喜ばれた。
狩猟の腕に自信の権兵衛、馬越峠(まごせとうげ)に大蛇が出ると聞くと、大蛇を退治するべく猟銃を持って山に入った。
見事大蛇を仕留めたものの、彼自身も大蛇の毒液を浴びてしまい、村人の介抱もむなしく1736年元文元年)12月26日に死去した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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