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種数面積関係 : ウィキペディア日本語版
種数面積関係[しゅすうめんせきかんけい]

種数面積関係(しゅすうめんせきかんけい)(species-area relation)
とは、ある環境における面積と生息する生物種の数(種の豊富さ)の関係のことである。種-領域関係と訳されることもある。この関係はArrhenius(1921)〔Arrhenius, O. (1921). "Species and Area " ''J. Ecol.'' 9: 95-99〕.によって提唱された。種数面積関係の式をグラフ化したものは、種数面積曲線(SAC, species-area curve)と呼ばれる。生態学用語。
== 概論 ==
一般的に、特定地域に生息する種数(種の豊富さ)は、低緯度地方ほど多く、高緯度地方ほど少なくなる傾向がある。しかしながら、気候区分などが類似した環境下でも、種数が異なる場合がある。例としては、同じ面積を比べると大陸よりも島の種数が少ない傾向があり、島どうしの比較では種数はその面積に依存する〔M・ベゴンほか『生態学 個体・個体群・群集の科学』p.1015〕ことが挙げられる。
この関係は、古くから知られており、ダーウィンは『種の起原』の中で、後述の「種分化速度モデル」に近い考え方を用いて、島の生物種が少ない理由を考察している〔チャールズ・ダーウィン『種の起原』<上>八杉龍一訳、岩波文庫、pp.142-144。ISBN 4003391241〕。
類似環境下での種数と面積の関係について、数量モデルを提唱したのはArrhenius〔である。前述の島・大陸の差異について、Prestonは「本土の種数面積関係(連続的で任意に区分設定できる地域)」および「島の種数面積関係(不連続な地域)」の2種類の種数面積関係に整理した〔Preston, F.W. (1962). "The canonical distribution of commonness and rarity: Part I." ''Ecology'' 43:185-215 and 431-432.〕。
Rosenzweigもまた、いくつかのエコリージョン(生態域)や大陸を含んだ大きな領域の種数面積関係に触れ、それらは島や小面積の連続領域の種数面積関係と異なるとした〔Rosenzweig, M.L. (1995). ''Species Diversity in Space and Time.'' Cambridge University Press, Cambridge. 〕。
しかしながら、島・大陸(本土)の違いや、後述のモデル化理論に違いはあるものの、種数面積関係は一般にS = cA^zという簡潔な式で表される〔。ただし、類似の環境中でも、面積により適応できるモデルが変化(すなわち定数cとzの変更)することがあり、種数面積曲線が複数の線(線分)の組み合せで構成される場合もある。
なお、対象にする生物は、特定のタクソンを取り上げて種数を計測することが一般的である。例えば、植物鳥類コウチュウ目昆虫など、様々な分類階級が取り上げられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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