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稲機 : ウィキペディア日本語版
稲木[いなぎ]

稲木(いなぎ、いなき、いのき)は、イネなどの穀物や野菜を刈り取った後に束ねて天日に干せるように木材や竹などで柱を作り地上から干す材料が地面につかない程度の高さに横木を何本か掛けて作ったもの。地方によって稲掛け(いねかけ、いなかけ)、稲機(いなばた)、稲架(はさ、はざ、はせ、はぜ、はで)など異称も多い。
稲穂などがかけやすい身長より少し上程度のものがほとんどであるが、中には梯子を使って掛けるような大掛かりなものも作られ、主に収穫後の田畑に作られることが多い。地域によっては特殊な形状のものもある。例えば風の強い島根県石見地方では「ヨズクハデ」(ヨズクはミミズクの意)と呼ばれる特殊な三角錐の形状をした稲木が用いられる。
毎年作るのではなく近くに備え付けしてある地方もある。稲木に干す作業及びその干した状態は稲木干し、または地域によっては稲架掛け(はさかけ)などとも呼ばれる。
干すことによってアミノ酸の含量が高くなり、また稲を逆さまに吊るすことで、の油分や栄養分、甘みが最下部の米粒へ降りて栄養と旨味が増すと言われている。古来からの太陽光自然エネルギーの利用であったが、近年は乾燥機により乾燥することが多く、収穫の季節になっても天日干しは手間がかかるため減少傾向にある。

ファイル:Paddy field - rice drying, Japan 001.jpg|鉄製の稲木
ファイル:稲の天日干し(伊芸区).JPG|柵に掛けられた稲
ファイル:Hazagi,Niigata-city,Niigata,Japan.jpg|はざ木(新潟市西蒲区

== 関連項目 ==

* 稲荷神
* 稲むらの火

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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