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穀物メジャー(こくもつメジャー)は、ダイズやトウモロコシ、コムギをはじめとする穀物の国際的な流通に大きな影響を持つ商社群。1990年代には、五大穀物メジャーにより世界の穀物流通の70%が扱われた〔『フードプロセッシング』誌、1993年12月号(『アグリビジネス論』P45)〕。 == 主な穀物メジャー == 1970年代から1980年代にかけてアメリカのカーギル、コンチネンタルグレイン〔ベルギー出身フリボーグ家の同族経営。同家は1813年から小麦取引に従事。1848年、欧州旱魃のときウクライナ産小麦を買いつけて供給。1975-6年ソ連不作のとき米国から小麦とうもろこしを1500万トン買いつけて供給。〕、フランスのルイ・ドレフュス、オランダのブンゲの4社に、スイスのアンドレ・ガーナック (Andre-Garnac)〔月刊基礎知識2002年9月号 〕またはアメリカのクック・インダストリーズ〔『アメリカの穀物輸出と穀物メジャーの発展』p155〕を加えた5社が五大穀物メジャーと呼ばれた。のちにクックとガーナックは倒産し、代わってアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド (ADM) やコナグラが台頭してカーギル・コンチネンタルグレイン・ADM・コナグラ・ブンゲの新五強体制となった〔『アメリカのアグリフードビジネス』p43〕。1997年時点での、カントリーエレベーター類の所有基数および容量は下記の通りで、上位5社でアメリカ合衆国内10,426基・7,938,190千ブッシェルのうち19.5%を占める〔『アメリカのアグリフードビジネス』p84〕。 * ADM - 387基・533,325千ブッシェル * カーギル - 286基・464,091千ブッシェル * コナグラ - 100基・210,958千ブッシェル * ブンゲ - 53基・173,012千ブッシェル * コンチネンタルグレイン - 71基・166,346千ブッシェル 穀物メジャーは、設立や事業発展の経緯から、「伝統商社型」「加工業者型」「生産者団体型」「異業種参入型」に大別できる。カーギルやブンゲ、ルイ・ドレフュスは伝統商社型に相当する。後年に発展したADMやコナグラは食品加工業を本業とする。生産者団体型の代表格であったファーマーズ・エクスポート・カンパニー (FEC) は、アメリカの対ソビエト穀物禁輸措置のあおりで1980年に破産したが、農協系組織は主としてアメリカ国内での販売において大きな勢力を保っている。異業種参入型は、クック・インダストリーズ破綻により姿を消した〔『アメリカの穀物輸出と穀物メジャーの発展』p180〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「穀物メジャー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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