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積分因子 : ウィキペディア日本語版
積分因子[せきぶんいんし]
積分因子 (せきぶんいんし、) とは微分方程式の解法に用いられる関数である。常微分方程式の解法で最もよく用いられ、積分因子を掛けることにより不完全微分から完全微分(積分するとスカラー場を与える)を得ることができる。特に熱力学の分野で用いられ、そこではエントロピーを完全微分にするために温度が積分因子となる。
2変数の方程式の場合には積分因子は必ず存在する。
== 積分因子を用いた常微分方程式の解法の例 ==
次のような1階の線形常微分方程式を考える。
:y'+P(x)y = Q(x)\quad\quad\quad (1)
この方程式に対し、適当な積分因子M(x)を (1) 式の両辺に掛け、左辺に積の微分の公式を適用できるようにすると、
:M(x)y' + M(x)P(x)y = M(x)Q(x)\quad\quad\quad (2)
:(M(x)y)' = M(x)Q(x)\quad\quad\quad (3)
となるから、(3) 式を積分して
:y M(x) = \int Q(x) M(x)\,dx
となり、これよりもとの微分方程式の解として
:y = \frac\,
が得られる。
次に積分因子M(x)を具体的に求める。(2), (3) 式それぞれの左辺が等しくなるようにM(x)をとっていることから、
:M'(x) y + M(x) y' = M(x) y' + M(x) P(x) y \quad\quad\quad
となり、M(x)がつぎの微分方程式
:M'(x) = M(x)P(x) \quad\quad\quad (4)\,
を満たすことがわかる。この式を変形すると、
:\frac = P(x) \quad\quad\quad (5)\,

:(\ln M(x))' = P(x)
したがって
:M(x) = \exp\left(\int P(x)\,dx\right)
となる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「積分因子」の詳細全文を読む



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