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空気亜鉛電池 : ウィキペディア日本語版
空気亜鉛電池[くうきあえんでんち]

空気亜鉛電池(くうきあえんでんち、英語:zinc–air battery)は、燃料電池の一種で単に空気電池とも呼ばれる。現在では主にボタン型電池として利用され、使用時には電極に張られているシールを剥がして用いる。一度剥がしたシールを貼り直して保存することはできない。正極に空気中の酸素負極亜鉛を使用するものを言う。電解液にはアルカリ金属水酸化物が使われるが、現在では水酸化カリウムを用いるものが主流。ドライタイプとウェットタイプ(現在はドライタイプのみ)がある。
化学反応としては、
* 正極: O2 + 2H2O + 4e- → 4OH-
* 負極: Zn + 4OH- → Zn(OH)42- + 2e- → ZnO + H2O + 2OH- +2e-
という反応である。電圧は1.35 - 1.4V
== 歴史 ==
空気亜鉛電池の歴史は古く、1907年フランスのフェリーによって考案された。しばらくは大型のものしかなく、電話交換機用や気象観測用ブイなどに使用された。現在のようなボタン形の空気電池は1970年代後半に米国のグールド社(現在のデュラセル社)によって開発された。日本では1980年に開発されたが、特許の関係で販売が開始されたのは1986年になってからである。1970年代、1990年代には一時期電気自動車の電源として試験された。1990年代に欧州で試験された時はメカニカルチャージ式(電解液と陰極を交換)だった。充電式の空気亜鉛電池の場合、空気極とは別に充電用の電極が空気極と陰極の間に設けられていた。充電時のデンドライト(樹枝状) 析出により、セパレータを突き抜けて両極の短絡・ 活物質の脱落をもたらすため充電回数が限られる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「空気亜鉛電池」の詳細全文を読む



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