|
立体異性体(りったいいせいたい、stereoisomer)は異性体の一種であり、同じ構造異性体同士で、3次元空間内ではどう移動しても重ね合わせることができない分子をいう。立体異性が生じる原因には立体配置の違いと立体配座の違いがある。 構造異性体同士の化学的性質が大きく異なることは珍しくないが、立体異性体同士の化学的性質はよく似ていながらもわずかに異なるので、立体異性体の性質を研究する立体化学は化学において重要である。 異性体特に立体異性体が重要になる化合物は、多数の原子の共有結合でできた分子からなる化合物(ほとんどの有機化合物がそうである)および複数種類の配位子を持つ錯体である。 ==分類== ===立体配置による異性体=== 立体異性体の種類を表す言葉には歴史的変遷があったが現在の化学における考え方は以下のようなものである〔Basic Terminology of Stereochemistry(IUPAC Recommendations 1996) 外部リンク参照〕〔日本化学会(編)『標準-化学用語辞典-第2版』丸善(2005/03)、初版(1991/03)〕〔大木道則;田中元治;大沢利昭;千原秀昭(編)『化学大辞典』東京化学同人(1989/10)〕〔J. John McMurry 『マクマリー有機化学〈上〉』第5版 東京化学同人(2001/03) 9.立体化学〕〔K.Peter C. Vollhardt; Neil E. Schore 『ボルハルト・ショアー現代有機化学〈上〉』第4版 化学同人(2004/03) 5.立体異性体〕。 *立体異性体はエナンチオマー(enantiomer)とジアステレオマー(diastereomer)に分かれる *ジアステレオマーにはシクロ化合物のシス-トランス異性体(cis-trans isomer)も含む *ジアステレオマーには二重結合のシス-トランス異性体も含む *光学異性体(optical isomer)という言葉は推奨しない。 *幾何異性体(geometrical isomer)という言葉は推奨しない。 ある分子Rを鏡に写した構造の分子Sが、3次元空間内ではどう移動しても元の分子Rにぴったりとは重ならないとき、分子Rと分子Sは互いにエナンチオマー(対掌体)である。同じ構造異性体同士でエナンチオマー以外の立体異性体をジアステレオマーと呼ぶ。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「立体異性体」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|