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立憲制度 : ウィキペディア日本語版
立憲主義[りっけんしゅぎ]
立憲主義(りっけんしゅぎ、)とは、政府の統治を憲法に基づき行う原理で、政府の権威や合法性が憲法の制限下に置かれていることに依拠するという考え方〔スタンフォード哲学百科事典「Constitutionalism」〕。
== 歴史 ==

===古典的立憲主義===
立憲主義は、複雑な概念であるが、その「思想」は、人類の歴史的な経験に根差している〔フェルマン・1990〕。国家の統治は、より上位の法に従わなければならないという「思想」の起源は、古代ギリシアに遡ることができるが、そこでは憲法に違反する統治は革命によって是正されるものと考えられていた〔フェルマン・1990〕。
古代ギリシアに始まり、古代ローマで発展をみた自然法思想は、「近代的立憲主義」の本質的要素を準備した〔フェルマン・1990〕。ローマの法学者は、公法と私法の根本的な区別を認めた〔フェルマン・1990
「憲法」は多義的な概念である。広義では、国家の組織・構造に関する定めや政治権力の在り方などを定めた法規範という意味もある。これを「固有の意味の憲法」という。この「広義の憲法」に対応して、国家の統治を憲法に基づき規正しようとする原理を古典的立憲主義という。古典的立憲主義は、ヴェネツィア共和国グレートブリテン及びアイルランド連合王国にみることができる。英国法では、中世における、多様な民族による分権的多層的な身分社会を前提に、身分的社会の代表である議会と、特権的身分の最たるものである国王との緊張関係を背景として、王権を制限し、中世的権利の保障を目的とした古典的な立憲主義が成立した。そこでは、立憲主義は、コモン・ローと呼ばれる不文の慣習に基づき権力の行使を行なわせる原理として理解され、「国王といえども神と法の下にある」というヘンリー・ブラクトンの法諺が引用されるのである。もっとも、そこでは、そもそも君主といえども主権と呼べるほどの権力を有していなかったという特殊な事情は看過されてはならない〔樋口1992420頁〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「立憲主義」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Constitutionalism 」があります。



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