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立法府 : ウィキペディア日本語版
立法府[りっぽうふ]

立法府(りっぽうふ、legislatures)とは、立法を主たる職務とする機関立法機関(りっぽうきかん)ともいう。
日本の立法府については「国会 (日本)」を参照のこと。
== 概要 ==
立法府とは立法を通じて国民または市民がどのような方法で何をするべきかを決定する政府組織の一部門である。構成員の決定には、国民による選挙を用いる事が多いが、元首による任命制の場合や、少数民族・職能団体の代表を優先的に充当する場合もある。立法府は国内では中央政府と地方政府の二つの組織があるために、国家の立法権を行使し、立法を主たる職務とする中央政府の機関の一つを指す場合もあれば、特定の地方において施行される成文法(州法、条例など)を定立する州議会、地方議会、住民総会などの組織を指す場合もある。両院制(二院制)を採る国の場合、立法権は両院が共同行使する制度を採ることが多い。このため、両院制の各院を指して立法府と呼ぶこともある。また近代立憲主義に基づく憲法を制定している国家では国民の信任を受けた代議士により構成される議会が立法府として機能する。
立法府は歴史的には17世紀のイギリスにおいて国王の課税に対して承認を与えるための封建議会として成立していたが、ジョン・ロックの研究によって立法府は近代的な形態に整えられた。ロックは人々が社会契約の中で相互に承認することではじめて政府が設置されること、そしてその政府の権力行使は国民の信託に依存していると考えた。だからこそ、政府は国民が承認する範囲内において国民の財産や自由を部分的に侵害する法律を作成することが可能となる。したがって政権が国民の意向に反するならば、国民は抵抗権によってその政権を交代させることができる。シャルル・ド・モンテスキューはロックの研究を踏まえながら、さらに政府組織は法を執行する行政権を掌握した行政府、法を作成する立法権を掌握した立法府、法を判断する司法権を掌握した司法府に分割するべきであると主張して、現代の立法府の理論的な前提となっている三権分立の原則を確立させた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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