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龍涎香[りゅうぜんこう]
龍涎香(りゅうぜんこう)あるいはアンバーグリス()は、マッコウクジラの腸内に発生する結石であり、香料の一種である。 ==概要== 灰色、琥珀色、黒色などの様々な色をした大理石状の模様を持つ蝋状の固体であり芳香がある。龍涎香にはマッコウクジラの主な食料である、タコやイカの硬い嘴(顎板:いわゆるカラストンビ)が含まれていることが多い。そのため、龍涎香は消化できなかったエサを消化分泌物により結石化させ、排泄したものとも考えられているが、その生理的機構や意義に関しては不明な点が多い。イカなどの嘴は龍涎香の塊の表層にあるものは原形を保っているが、中心部の古いものは基質と溶け合ったようになっている。マッコウクジラから排泄された龍涎香は、水より比重が軽いため海面に浮き上がり海岸まで流れ着く。商業捕鯨が行われる以前はこのような偶然によってしか入手ができなかったため非常に貴重な天然香料であった。商業捕鯨が行われている間は鯨の解体時に入手することができ、高価ではあったが商業的な供給がなされていた。1986年以降、商業捕鯨が禁止されたため、現在は商業捕鯨開始以前と同様に偶然によってしか入手できなくなっている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「龍涎香」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ambergris 」があります。
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