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競歩 : ウィキペディア日本語版
競歩[きょうほ]

競歩(きょうほ)は、3000メートル(女子)・5000メートル(男子)・10000メートル・20000メートル・30000メートル・50000メートルのいずれかの距離を歩く速さを競う陸上競技種目である。上記のほかに2時間で進む距離を競う種目もある。競技会では50kmWのように最後にW (walk) を付けて表記する。
== 概要 ==
現在、男子20km・男子50km・女子20kmがオリンピックの競技種目で実施されている。オリンピックでは1906年アテネ中間大会での男子トラック競技として始まり、1932年ロサンゼルス大会から道路競技となった(50km)。その後、1956年メルボルン大会で20kmが加わり、女子種目は1992年バルセロナ大会から10kmが実施されている(2000年シドニー大会から20kmに延長)。
男子50km陸上競技種目の中で最長種目である。歩く競技とはいえ、世界大会レベルとなるとその速度は走っているものにも劣らない。2014年現在、男子50kmの世界記録は3時間32分33秒であり、これをマラソンの距離である42.195kmに換算すると2時間59分20秒である。この換算タイムはいわゆるサブスリーと呼ばれ、マラソンのセミプロランナーレベルである。また、体力の消耗が激しい場合、マラソンならば速度を落として「歩きだす」といった光景が見られるが、競歩の場合は(スピードは速いが)競技自体が歩いている状態であるうえ、日常生活における普通の歩行法を行うと「ベント・ニー」の反則(後述)と判定され失格する可能性もあるため、バテてしまうと歩行すら困難になってしまい完歩すら出来なくなるなど、イメージとは裏腹にかなり過酷なスポーツである。近年日本男子勢が強化策の一環としてサロマ湖100キロウルトラマラソンを完歩するという過酷なチャレンジをしている(国際陸連は非公認であるが、欧米では100km競歩の競技会も行なわれ、世界記録も存在する)。
また道路の場合、周回コースで行なわれるため応援がしやすく、国際大会ともなると時間とともに多くの観衆でコース周辺が埋め尽くされる(マラソンと同様、コース上での観戦は入場料はかからない)。競歩だけの国際大会も盛んで、2年に一度開催されるIAAFワールドカップ競歩はまさに世界最大の競歩競技会である。
尚、競歩は陸上競技種目で唯一の判定種目である。順位やタイムだけでなくルール(失格)との戦いがある。競歩のルールは幾度かルール改正がされている。
全国高等学校総合体育大会には2001年熊本大会から導入された。それまでは普及度の関係で混成競技等と共に別日程(3週間遅れくらい)で全国高校選手権として実施されていた。導入後も普及・競技人口の関係で競歩と混成競技は各地区上位4名まで(2009年までは3名)が全国高等学校総合体育大会へ出場となる(他種目は上位6名まで)。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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