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符号 : ウィキペディア日本語版
符号[ふごう]

符号理論において、符号(ふごう)またはコード()とは、シンボルの集合''S'', ''X''があるとき、''S''に含まれるシンボルのあらゆる系列から、''X''に含まれるシンボルの系列への写像のことである。''S''を情報源アルファベット、''X''を符号アルファベットという。すなわち符号とは、情報の断片(例えば、文字ジェスチャーなど)を別の形態や表現へ(ある記号から別の記号へ)変換する規則であり、変換先は必ずしも同種のものとは限らない。
コミュニケーション情報処理において符号化エンコード)とは、情報源の情報を伝達のためのシンボル列に変換する処理である。復号デコード)はその逆処理であり、符号化されたシンボル列を受信者が理解可能な情報に変換して戻してやることを指す。
符号化が行われるのは、通常の読み書きや会話などの言語によるコミュニケーションが不可能な場面でコミュニケーションを可能にするためである。例えば、手旗信号腕木通信の符号も個々の文字や数字を表していることが多い。遠隔にいる人がその手旗や腕木を見て、本来の言葉などに戻して解釈することになる。
== 理論 ==
情報理論計算機科学において符号とは、情報源アルファベットから符号アルファベットへと一意に符号化するアルゴリズムを指す。一連のシンボル(文章)については情報源アルファベットから符号アルファベットへの変換を逐一行い、それらを連結することで符号化がなされる。
大雑把な例を示す。写像
:C = \
は符号を表しており、情報源アルファベットは集合 \ であり、符号アルファベットは集合 \ である。この符号を使って ''0011001011'' という符号文字列が得られたとする。これを符号語に分割すると ''0 – 011 – 0 – 01 – 011'' となり、復号すれば ''acabc'' というシンボル列が得られる。
形式言語理論の用語を使うと、符号の概念は次のように定義される。SとTという2つの有限集合があり、Sを情報源アルファベット、Tを符号アルファベットとする。符号 C:\, S \to T^
* は、Sの個々のシンボルがTの元を使ったワード(シンボルの並び)に対応する写像であり、S^
* から T^
* への準同型写像に拡大すれば、情報源アルファベットの並びを符号アルファベットの並びへと自然に写像できる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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