翻訳と辞書
Words near each other
・ 第三春山号
・ 第三書簡
・ 第三書館
・ 第三楔状骨
・ 第三次
・ 第三次アフガン戦争
・ 第三次アングロ・マラーター戦争
・ 第三次イゾンツォの戦い
・ 第三次イタリア独立戦争
・ 第三次インド・パキスタン戦争
第三次イーペル会戦
・ 第三次カーナティック戦争
・ 第三次グラッドストン内閣
・ 第三次サン・イルデフォンソ条約
・ 第三次シュレジエン戦争
・ 第三次ソロモン海戦
・ 第三次チャタヌーガの戦い
・ 第三次ハリコフ攻防戦
・ 第三次パーニーパットの戦い
・ 第三次パーニーパトの戦い


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

第三次イーペル会戦 : ウィキペディア日本語版
パッシェンデールの戦い[ぱっしぇんでーるのたたかい]

パッシェンデールの戦い(パッシェンデールのたたかい、、第三次イーペル会戦とも)は、第一次世界大戦西部戦線における主要な戦いの一つ。1917年7月末から同年11月まで続いた。戦闘はイギリスANZACカナダ南アフリカからなる連合国軍ドイツ軍の間で戦われた。
連合国軍の目的は、ベルギーウェスト=フランデレン州イーペル付近にあるパッシェンデール(:en:Passendale)を制圧し、ドイツ軍戦線に突破口を開きベルギーの海岸線まで進出、Uボートの活動拠点を占拠することにあった。これだけの突破作戦が成功すれば、戦線の要である位置に決定的な通廊が穿たれることになり、フランス軍への圧迫も除去されると期待できた。〔当時のフランス軍は、ニヴェル攻勢の大失敗のため士気が極端に乱れており、全師団の戦闘における信頼性が損なわれるほど諸部隊や兵士の抗命や軍規違反が頻発していた。〕
戦場となった地域の大部分は元は沼沢地であり、雨が無くともぬかるんでいた。イギリス軍による極めて大規模な準備砲撃はこの脆弱な地表を引き裂いてしまい、8月以降の大雨と相俟って当時発明されたばかりの戦車ですら通行不能な底無し沼を至る所に作り出し、無数の兵士を溺死させることになった。これに対しドイツ軍は良好に整備された塹壕と、連合国軍の準備砲撃にもよく耐える相互に連携したトーチカ群に拠って防衛戦を遂行できた。最終的にパッシェンデールはカナダ軍により占拠されたが、連合国軍の損害は約45万人に及んだ一方、ドイツ側の損害は26万人であった。
現在のオランダ語で「パッシェンデール」はPassendaleと綴られる。古いPasschendaeleという綴りを用いる場合は、今日では特にこの戦いのことを指す(ただし、例外として、西フレミッシュ方言で発音する現地住民は古い綴りの方を用いる)。本来この名称は1917年10月~11月の間に生起した戦いだけを指すべきだが、一般にはイギリス海外派遣軍による7月31日の作戦発起以降の作戦期間全体を指すようになった。三ヶ月に渡る激戦の末、カナダ軍団が1917年11月6日にパッシェンデールを奪取して戦闘は終わった。第一次世界大戦の「パッシェンデール」と言えば、「初期の近代的戦争が見せた極端な残虐性」を象徴する言葉である。
今日のPassendaleは、ベルギーの地方自治体であるゾンネベーケ:en:Zonnebeke)に含まれる。
== 前哨戦 ==

=== メシヌ高地 ===

第一次イーペル会戦においてイーペル北方の橋をドイツ軍が奪取した結果、付近の連合国戦線はドイツ側に突出する形になり、周囲をドイツ軍に囲まれた上に高地のドイツ軍砲兵から見下ろされていた。連合軍最高司令官サー・ダグラス・ヘイグ元帥は、この突出部からベルギーの海岸線まで突破してドイツ軍の潜水艦基地を占拠することを決断した。作戦が成功すれば、独潜水艦隊を無力化できる他に連合軍戦線を整理・短縮しつつ新戦線の背後に多くのドイツ軍部隊を分断・包囲できると思われた。
攻勢開始にあたりヘイグは第二軍司令官のハーバート・プルーマー将軍に対し、戦略要地であるメシヌ高地の確保を命じた。
1915年春以来イーペル近郊に展開していた第二軍はメシヌ高地周辺の独軍陣地に対し緻密な坑道網を築いていた。1917年6月7日、ドイツ軍根拠地の地下にトンネルを掘って455トン(1,000,000 lb) のアンモナルを爆発させ1万人の独軍守備隊が瞬時に壊滅し、メシヌ高地は英軍の手に落ちた。これは、人間が意図して行った爆破としては核兵器以外では最大規模のものである。
*参考:人によって引き起こされた核爆発以外の大爆発一覧

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「パッシェンデールの戦い」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Battle of Passchendaele 」があります。



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.