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粋 : ウィキペディア日本語版
いき
いきまたは意気とは、江戸における美意識(観念)のひとつであった。江戸時代後期に、江戸深川芸者辰巳芸者)についていったのがはじまりとされる。身なりや振る舞いが洗練されていて、かっこうよいと感じられること。また、人に通じていること、遊び方を知っていることなどの意味も含む。カタカナイキと記すこともある〔イキだね!わたしの東京時間 (NHK 2010年)〕。
「いき」は、単純美への志向であり、「庶民の生活」から生まれてきた美意識である。また、「いき」は親しみやすく明快で、意味は拡大されているが、現在の日常生活でも広く使われる言葉である。
なお、「粋」は「すい」と読み、「いき」と使用するのは誤用、誤読である(いきと粋(すい)を参照)。反対語は「野暮」(やぼ)または「無粋」である。
== いきでいなせ ==
「いき」とともによく用いられる言葉に「いなせ」があるが、これは江戸後期に流行した「鯔背銀杏」という髪型に由来する〔辞林 第三版『鯔背』〕。魚河岸などの江戸職人や侠客など、履いた鼻緒の長い鯔背足駄とともに、短気で喧嘩早い若者が好んで使った。三遊亭圓朝の落語『塩原多助一代記』では「刺繡(ほりもの)だらけの鯔背な哥々(あにい)が」と表したように、いなせはいきとともに江戸市中の気っ風(きっぷ)〔気風から転じて、「いき」な風情の場合に「気っ風がいい」と言った。したがって「気っ風が悪い」とは用いられない。〕を表した言葉として定着した。
遊船唄の『佃節』では「いきな深川、いなせな神田、人の悪いは麹町」と唄われている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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