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精巣捻転症(せいそうねんてんしょう)は、男性器において腹部と精巣を繋ぐ精索が捻じれる症状。精索捻転症(せいさくねんてんしょう)、睾丸回転症(こうがんかいてんしょう)とも言う〔*>かつては精索捻転症、睾丸捻転症と呼ばれていたが、近年(2011年現在)の文献では精巣捻転症が多く見られるようである。〕。精索の捻れにより精巣への血流が途絶えるため、処置までに時間を要すると精巣が壊死する危険がある。このため、発症から6時間以内の緊急の手術を必要とする〔。 == 臨床像 == 全年代の男性に発生する可能性があり、とりわけ25才以下に多い。『標準外科学 第11版』 p.1210によれば成人男性の約4000人に一人に見られる症状である。『現代外科学大系』によれば精巣の血行障害の90%がこの症状であると言われる〔木本 (1969)〕。広川勲の報告〔〔広川勲 (1956) 泌尿器科学紀要 2:97 木本 (1969) よりの孫引き。〕によれば患者数は10代が53%、20代が26.9%。 また左右の別は左側がやや多く、2/3もしくは60 - 65.5%。両側性も0.9%と少ないながらも報告されている〔〔。 実際の精巣の回転は、脚側から見て時計回りが43%、反時計回りが57%との報告があり〔、回転角度は360度が40.7%、180度が33.8%〔であるが、実に4回転、1440度などと言う例も報告されている〔杉本雄三 日本外科宝函 23:280 (1945) 木本 (1969) よりの孫引き。〕。 また鞘膜の中で精巣のみが捻転している鞘膜内捻転、鞘膜ごと捻転している鞘膜外捻転のほか、精巣・精巣上体の接合部で精巣が単体で捻転しているケースもある〔。 Parry と岩下はこの症状を、およそ急激かつ突発的な一回の発作で決定的な局面に至る急性完全型、軽度の発作が何度か起こり、そのたびに数十分乃至2 - 3時間で自然もしくは人為的に整復される再発不全型、再発不全型がある時致命的な発作を起こす移行型と分類し、多くのケースは移行型であるとした〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「精巣捻転症」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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