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糸杉と星の見える道[いとすぎとほしのみえるみち]
『糸杉と星の見える道』(いとすぎとほしのみえるみち、オランダ語:Cypres bij sterrennacht)は、オランダのポスト印象派の画家フィンセント・ファン・ゴッホが1890年に描いた油絵である。フランスのサン=レミ=ド=プロヴァンスでゴッホが描いた作品の中では最後のものである〔Maurer 1998, p. 106.〕。 == 経緯 ==
この作品は1890年5月に描かれた〔Erickson 1998, p. 176.〕。ゴッホは弟のテオドルスに宛てた手紙の中で、「いつも糸杉に心惹かれている。」と述べ、その「美しいライン」はエジプトのオベリスクのように調和がとれていると語った。ゴッホはフランスのアルルに滞在していた1888年から夜の糸杉を描くことを考えていたという〔Welsh-Ovcharov 1987, p. 55.〕。 シカゴ大学のKathleen Powers Ericksonは、大きく描かれた糸杉と道は『天路歴程』からの影響を受けたものと指摘する〔Erickson 1998, p. 160.〕。ゴッホはこの作品以外にも糸杉を主題に扱ったいくつかの作品を描いており、それらの多くにはこの作品のようにキャンバスの上端を超える大きな糸杉が描かれている〔Erickson 1998, p. 172.〕。作品を描き終えた後オーヴェル=シュル=オワーズに移った1890年6月にゴッホが友人であり同じく画家であるポール・ゴーギャンに宛てた手紙の中で、この作品はゴーギャン作『オリーブ山のキリスト』(1889年)と同じく、苦悩と不屈をテーマとしたものと語っている〔。 夜空の様子は、水星と金星が天文合によってシリウスに匹敵する輝きを放った、1890年4月20日の影響とも言われている〔Boime 2008, p. 2.〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「糸杉と星の見える道」の詳細全文を読む
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