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紙芝居 : ウィキペディア日本語版
紙芝居[かみしばい]

紙芝居(かみしばい)は、絵を見せながら演じ手が語って進める芝居的パフォーマンスのことで、主に子供たちを対象にした簡易な芸能である。
明治時代以降存在した「立絵」の紙芝居と、世界恐慌時代に立絵が廃れた後で誕生した「平絵」の紙芝居とに大きく分けられる。
: ''この項目では主として、世界恐慌時代に誕生した「平絵」の紙芝居について解説する。''
== 概要 ==
平絵の紙芝居は、世界恐慌時代(1930年代)の日本で誕生した。日本独自の存在で、バリ島ワヤン・クリなど影絵芝居や紙人形芝居を除けば他国に例を見ないものであった。絵話、絵芝居、平絵と呼ばれることもある。

台本に沿って描かれた数枚から十数枚の絵をその筋書きに沿ってそろえて重ね合わせ、演じ手は、1枚目から順に観客に見せながら、筋書きとセリフを語っていく。見せ終わった絵は、横に引き抜いて裏に回し、物語を展開させていく。
紙芝居では、演じ手(一人)と観客(複数)とが向き合い、実演を通して直接交流することにより盛り上がる。演じ手は観客の反応を見ながら、絵の引き抜き方、声色、台詞回しなど演じ方を自在に変える事もできる。この双方向性と一体感は、テレビなどの一方通行のメディアでは得られぬ紙芝居の特質である。
よって、紙芝居においては素材の「絵」だけでなく、実演する「演じ手」も重要な要素であり、演じ手の質が紙芝居の効果をはっきり左右することになる。
; 他のパフォーマンスとの相違
紙芝居は「絵」と演じ手の「語り」が主体である。これに対して
* 普通の芝居演劇)は複数の「人=役者」が主体。
* 人形芝居(人形劇)は「人形」と演じ手の「語り」が主体。
* 絵本の読み聞かせでは、「絵」が主体で「語り」は「従」。
現在の日本で隆盛を誇るマンガは、紙芝居の「語り」や動きを「絵」に書き込んだものと見ることもできる。アニメは絵とセリフが主体であり紙芝居にかなり近いが、観客は「受身」に終始する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「紙芝居」の詳細全文を読む



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