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細菌の細胞構造 : ウィキペディア日本語版
細菌の細胞構造[さいきんのさいぼうこうぞう]
細菌は単純な生物ではあるが、よく発達した細胞構造を持ち、それらは細菌類が持つ特徴的な生物学的構造を代表するものである。この構造の多くは細菌に特異的なもので、古細菌真核生物では見られない。より大きな生物と比べた細菌の単純さと実験的な扱いの用意さから、細菌の細胞構造については研究が進んでおり、他の生物にも適用できる生化学的原理の多くが明らかにされた。

==細胞の形態==

細菌にとっての最も基礎的な構造上の特徴は、その細胞の形態だと考えられる。典型的には次のような例がある。
* 球菌(球形)
* 桿菌(棒状)
* らせん菌
* 糸状細菌
この形態は一般的に細菌の種類によって決まるが、生育環境によっても変わることがある。細菌の中には複雑な生活環を持ち、茎や付属器官を持つ時期のあるもの(カウロバクター属)や生殖期間に胞子を付ける複雑な構造を持つもの(ミクソコッカス属ストレプトマイセス属)等もある。細菌は一般的に光学顕微鏡で観察して区別できる形態を持ち、シャーレで培養すると独特な形態のコロニーを作る。これらはしばしば、培地内の未知の細菌種を同定するための最初の特徴として用いられる。
恐らく最も明らかな細菌の構造上の特徴は、その小ささである。例えば、大腸菌は「平均的な」大きさの細菌だが、長さ約2μm、直径約0.5μm、体積は0.6-0.7μm3しかない。細胞のほとんどが水で出来ていると仮定すると、これは湿質量で約1ピコグラムに相当する。乾燥質量(湿質量の約20%と推定)に直せば0.2ピコグラムとなる。元素組成で見ると乾燥質量の約半分は炭素、物質組成で見ると約半分がタンパク質で構成されている。完全に育った典型的な1リットルの大腸菌培地(光学密度1.0で、細胞109個/mlに相当)からは、湿質量で約1gの細胞が得られる。細菌は非常に小型であるため、表面積と体積の比が非常に大きくなり、これにより栄養素の取込み・細胞内分配・老廃物の排出が迅速に行えるようになる。表面積と体積の比が低いと、細胞膜を通した栄養素と老廃物の拡散が代謝速度の制限となり、細胞の進化的な適応性を失わせることになる。大きな細胞が存在する理由は未知であるが、過剰な栄養素の貯蔵が主な役割だと考えられている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「細菌の細胞構造」の詳細全文を読む



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