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霜(しも, 〔「frost 」、アメリカ気象学会 『Glossary of Meteorology』、2012年12月20日閲覧。〕)とは、0℃以下に冷えた物体の表面に、空気中の水蒸気が昇華(固体化)し、氷の結晶として堆積したものである。地中の水分が凍ってできる霜柱(しもばしら)とは異なる。 == 概要 == 空気と接触している物体の表面の温度が霜点(温度が0℃以下のときの露点のこと)よりも低くなると、空気中の水蒸気が昇華し、物体の表面に微細な結晶構造を持つ氷が成長する。この結晶のこと、あるいはこの現象自体を霜と言う〔。着氷現象の一種である。 日本語では、霜が発生することを「霜が降りる(おりる)」「霜が降る(ふる)」と表現することがある。「霜」という言葉は冬の季語である〔『しも【霜】 』、Yahoo! Japan辞書(三省堂 大辞泉)、2012年12月20日閲覧。〕。 地域的には、寒帯、冷帯のほか、温帯や乾燥帯、あるいは標高が高い場所などの冬の寒さが厳しい地域でみられる。緯度や標高が同程度ならば、内陸部の方が放射冷却が起こりやすく、最低気温が低いので多く見られる。冬を含む寒い時期に、風も弱く穏やかに晴れて放射冷却が発生し、気温がおよそ5℃以下まで下がった朝、地面付近の温度は気温よりも数℃低い0℃以下となり、霜が降りることがある。気温がさらに低い場合は昼間でも発生し、一日中霜が融けないことがある。なお、風が強いとき、雨や雪が降っているときは地表の冷却が進まなかったり霜の成長が阻害されたりするため、気温が低くても霜が降りないことがある〔日本国勢地図帳(1977)〕。 周囲より少し窪んだ地形の場所や、谷底などでは、冷気が溜まりやすいため霜も降りやすい。こういう地域は霜道や霜穴などと呼ばれている〔日本大百科全書『霜』〕。 霜は、植物の葉や茎、地面、建物や車の窓などに付着したものが良く目立つが、空気と接触しているあらゆる物体にできる。積雪の表面にできるものもある〔。 霜の結晶の形は、雪の結晶と同じように様々なものがある。主に針状、うろこ状、羽根状、扇子状等の類型が知られている〔。表面がつるつるとしたガラスの表面では、さまざまな形状の結晶を観察することができる。 Image:Eisblümle.JPG|十字状の霜 Image:Frosted Glass.jpg|雪の結晶のような霜 Image:Window-frost.jpg|枝状の霜 Image:Frosty window.jpg|シダの葉状の霜 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「霜」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Frost 」があります。 スポンサード リンク
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