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絵取り(えとり)は、トランプを使った日本の伝統的なトリックテイキングゲームである。Aおよび絵札を多く集めることを目的とするポイントトリックゲームである。明治以来、多くの文献に見えているが、現在は一部の地方に絵取りと関係があると思われるゲームが行われているのみである。 日本のナポレオンもこの絵取りと関係が深い。 ==概要== 絵取りが見える最も古い文献は、1885年の桜城酔士『西洋遊戯 かるた使用法(かるたのとりかた)』である。ここで「占絵(えとり)」と呼んでいるゲームでは、4人が2つのチームに分かれて、絵札の枚数を競う。このほかに、チームに分かれずに、手札を4枚または5枚にして、1トリックごとに山札から手札を補充していくものを「占絵別法」、占絵別法と同じだが絵札の枚数ではなく、ランクごとに異なる点数があるものを「占点(てんとり)」、占絵と同じだがビッドがあり、取る枚数を一番多く宣言した競技者が宣言と同じ枚数を取ると勝つ「ナポレオン」を紹介している。 この絵取りがどのように発生したのかは不明だが、同時代の前田多門(1888)『遊戯の大学』で「ウイスト」(ホイストのこと)として紹介しているゲームの得点計算法が、実際のホイストではなく桜城酔士のいう「占点」と同じであることから、ホイストを日本風にアレンジすることによって生まれたゲームであろうと考えられる。 ポイントトリックゲームは欧米諸国にも多いが、単に絵札の枚数の多さを競うのはドイツのElfern(ドイツ語版記事)くらいで、かなり珍しい。 ホイストとの大きな違いは、点数計算のほかに、スペードのAのことをスペキュレーションと呼んで、もっとも強いカードとしていることがあげられる。 現在、全国的には絵取りは廃れてしまっているが、絵取りと関係が深いと思われるゲームが行われている地方がいくつかあることが知られている。ただし、いずれも絵取りとは異なった特徴的なルールを持っている。 * ゴニンカン - 青森県五所川原市 * 掛合(かけや)トランプ - 島根県雲南市 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「絵取り」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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